2019.08.28
アルコール性ではない脂肪肝炎「NASH(ナッシュ)」は何が原因でしょうか?
「脂肪肝といったらアルコールが原因。私はお酒を飲まないから脂肪肝の心配はない。」と思っている方がいらっしゃるかもしれません。このサイトでもアルコールを大量に長期間飲んでいると脂肪肝になるということをお話しています。
しかし、アルコールを飲まなくても脂肪肝になることがあります。今回はアルコール性ではない、非アルコール性の脂肪肝についてのお話です。
参考:「肝炎・膵炎はアルコールとどのように関係しているか?」(https://antioxidantres.jp/column069/)
アルコール性ではない脂肪肝炎を「非アルコール性脂肪性肝炎(Non-Alcoholic steatohepatitis)」といい、非アルコール性、非ウイルス性の脂肪肝が炎症を起こしている状態でNASH(ナッシュ)という表現をします。
そもそも脂肪肝とは肝臓の中に脂肪がくっついた状態で、肝臓の30%に脂肪が蓄積してしまう状態のことです。元々、脂肪肝は過度の飲酒が原因と考えられていましたが、アルコールが原因ではない脂肪肝の状態が「非アルコール性脂肪性肝疾患(Non-Alcoholic fatty liver disease)でNAFLS(ナッフルズ)といわれ、これが進行して炎症を起こしているものが、NASH(ナッシュ)です。
このNASH(ナッシュ)は脂肪肝、NAFLS(ナッフルズ)が進行した状態なのですがそもそもは血糖値が上がって、その血糖を脂肪として肝臓に蓄えることで脂肪肝(NAFLS(ナッフルズ))となることが原因で起こります。
NASH(ナッシュ)がやっかいなのは、太っている人だけではなく痩せている人でも血糖値が高い人はこのような状態になりますので注意が必要です。
肝臓は自覚症状がない臓器ですので、症状がでた時には肝炎の症状がかなり進行していたということがあります。これはアルコール性でも非アルコール性でも同じです。
肝臓の病気といえば今まではB型肝炎やC型肝炎が肝臓がん、肝硬変、肝炎になる大きな原因でした。
しかしこれからはこのNASH(ナッシュ)という病気が肝臓のメインの病気なっていくだろうと言われています。
このNASH(ナッシュ)でできた脂肪肝は、肝硬変ができて肝臓がんになるということが分かってきていますので、十分注意するようにしてください。