今回は、酸化ストレスを研究している岐阜大学 共同研究講座 抗酸化研究部門についてのお話です。
現在、当研究部門ではは国内に限らず海外の研究者や多くの協力者の方々と一緒になって抗酸化研究をすすめています。今回は当研究部門の研究についてとその協力者の方について紹介していきます。
現在は百寿時代で百歳を超える方がたくさんいらっしゃいます。日本でも100歳以上の方は6万人を超えています。しかし、寝たきりや介護が必要な方がたくさんいては、社会が崩壊してしまいますね。ですから今、いかに健康で長生きするかが重要になってくるのです。
老化や様々な病気は酸化ストレス(身体がサビること)が関連することが分かっています。この身体のサビを上げる酸化ストレスに抵抗するには、本来身体に備わっている『抗酸化力を上げる』ことが健康長寿や病気の予防にとって非常に大事なことになります。
ですから酸化ストレスを抑える研究は、様々な病気の予防や治療につながり、最終的には人の寿命を健康的に延ばすことにつながるはずです。そのために当研究部門では、酸化ストレスと様々な疾患との関わりや、抗酸化剤を使用した疾患の予防治療についての研究を行っています。
吉川先生(医学博士)は 日本で最も酸化ストレス研究をされた酸化ストレス研究の第一人者です。
抗酸化研究を始めた当初、実は吉川先生のことは全く存じあげていませんでした。しかし、2014年に「日本抗加齢医学会」でランチョンセミナーを担当し、その座長には酸化ストレス研究の第一人者をと思い、知り合いの先生から吉川先生を紹介してもらいました。
吉川先生にお願いした際、吉川先生は私の酸化ストレス研究の内容をご覧になり、「これは非常に大事で色々な人を助ける研究につながる。ぜひともこれから共同研究をしましょう」とおっしゃったのです。それ以降、抗酸化研究についてのご指導を受けています。
また、吉川先生は京都府立医科大学の学長をされていましたので、幅広いトップクラスの医師、その中でも酸化ストレスに興味のある方を大変多く紹介していただいています。この方達の協力の元で 現在はより幅広い臨床的研究と酸化ストレス関連疾患の研究を進めています。
クリスチャン・アマトーレ博士はフランスのアカデミー(学士院)会員でレジオンドヌール勲章も受けられた大変すばらしい科学者です。
アマトーレ先生は科学電気的な手法で酸化ストレスを測定する機器を開発され、エイズの研究やがんの研究で目覚ましい成果をあげられた方です。このアマトーレ先生とは、偶然飛行場でお目にかかりました。
お会いした当時、私は酸化ストレスについてあまり知利ませんでしたので、アマトーレ先生に酸化ストレスの基礎やどのように酸化ストレスが化学的に動くかなどを教えていただき、大変勉強になりました。
2018年の6月よりTIMA財団のアドバイザーに就任されましたので、今後より多くのことを教えていただけると思います。
TIMA財団は当研究部門を支援してくださっている財団です。
ドイツのリヒテンシュタインにある医療財団で、マーカス・マチューシュカ・グライフェンクラウ伯爵が理事長をされています。
TIMA財団は大手の製薬会社が手掛けないような医学研究に資金を供給することで、稀な病気で困っている人も助ける目的で設立されました。これまでに脳腫瘍の遺伝子治療方法や抗菌薬が効かなくなった薬剤耐性菌を有効に治療できる薬の開発などで大きな成果をあげています。
そして現在、当研究部門で行っている酸化ストレス研究にも研究支援をしていただいております。
今回は協力してくださっている方々を一部紹介していますが、他にもたくさんの協力者や支援団体がありますので少しずつ紹介していきたいと思います。
また研究成果として、酸化ストレスで新たにわかったことや、酸化ストレスに関連する疾患についてもこちらのサイトでも紹介していきます。