2020.04.01
抗酸化配合剤Twendee Xと免疫
私は岐阜大学と京都にあるルイ・パストゥール医学研究センターで酸化ストレスの研究をしています。
バイオクリニカという医学雑誌がありまして、2020年4月号が3月31日に発刊予定です。この雑誌に酸化ストレスと炎症・免疫との関連の論文を載せましたので、免疫に関するところを主に紹介したいと思います。
酸化ストレスですが、リンゴを切って空気に触れさせると酸素によって茶色に酸化します。
鉄くぎがサビるのも同じような酸化現象です
もっと身近な体の酸化の例が、日焼けです。太陽光線に含まれる紫外線が皮膚に当たって、紫外線が皮膚で体をサビさせるフリーラジカルを作るので、炎症が起きるという現象です。
しかし酸化ストレスと言われても見えないものですので、簡単に説明しますが、酸化ストレスの最終産物として洗濯用の漂白剤である過酸化水素と最近消臭や殺菌によく使われる次亜塩素酸というものがあります。この2種類はもともと我々の体の中で作られており、例えば体内に侵入したウイルスや細菌を白血球が飲み込んだ後それらを破壊するのに使われます。
しかし考えていただくとわかる通り漂白剤成分が血液中で多くなるということは全身で炎症が起こってしまいます。
酸化ストレスと免疫に関する論文をこちらにあげました。
私は抗酸化配合剤Twendee Xというものを開発しました。有効成分は8種類でコエンザイムQ10、ビタミン、アミノ酸類です。これは国際特許を取った後中国でも日本国でも特許が公開されています。
Twenee Xの抗酸化力は世界で最も高いとフランスの酸化ストレス測定会社ICDDにより2014年に評価されています。
このスライドは岡山大学脳神経内科 阿部教授との共同研究で、アルツハイマー病モデルのマウスによる実験です。上の赤丸のように、酸化ストレス物質が減っており、下の緑丸のように炎症性物質が減っているのがわかります。
さらに認知症に関しては、日本認知症予防学会主導でヒトの臨床治験をやっております。これは昨年Journal of Alzheimer’s diseaseに掲載された論文ですが、世界で初めて認知症が予防されたことを証明した論文です。
さらに、多くのアレルギー疾患でもモニターアンケートを取っていただきましたが、喘息においては、飲む前と飲んだ後で喘息発作の回数が非常に下がっているデータです。
免疫に関しては、マウスの実験結果があります。ヒト大腸がん細胞をヌードマウスという特殊なマウスの尻尾から静注すると肺転移を起こします。そのマウスにTwendee Xを4週間飲ませると肺の転移数が飲ませていないマウスより約6分の1に減るというデータです。
そして肺転移を起こさせたヌードマウスの血液中過酸化水素は通常の倍ぐらいに跳ね上がっています。
しかし、Twendee Xを飲ませておくとその65%を低下させることができました。
また、ガンの腫瘍免疫にかかわるナチュラルキラー活性を測定しますと、正常マウスと比べるとガン転移があるマウスではNK活性が下がっていますが、Twendee Xを飲ませることで倍に引き上げることが確認されました。
これはラットの実験データですが、腸内細菌叢のデータがございます。測定はタカラバイオに行ってもらいました。ラットにOPPとよばれる防カビ剤を投与し、その1週間前からTwendee Xを飲ませておくと、腸内細菌叢の多様性が上がることがわかりました。腸内細菌叢は我々の免疫の6割を担っているといわれており、多様性が上がることで免疫が上がるといわれています。
また、アッカーマンシア属という腸内細菌がありますが、このアッカーマンシアには抗炎症用作用があるといわれ、炎症を抑えて免疫を上げます。そして、この棒グラフのようにOPPと事前にTwendee Xを投与するとアッカーマンシアの数が飛躍的に上がるというデータです。
抗酸化配合剤Twendee Xが免疫を上げるエビデンスとして、免疫細胞を攻撃する酸化ストレスを下げて、ナチュラルキラー活性を倍増する、これは直接作用だと思います。そして腸内細菌のバラエティをふやし、抗炎症作用のあるアッカーマンシア属を増やす、これは間接作用と考えます。この両方が組み合わさり免疫力が上昇すると考えています。
※当動画・テキストで公開している内容は、岐阜大学 抗酸化研究部門 特任教授 犬房春彦の個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。