2020.04.06
新型コロナウイルス感染症の治療薬(特効薬)の現状ーワクチン開発の状況/既存の抗ウイルス薬の有効性/アビガンの有効性
色々な製薬会社、政府が色々な国でコロナウイルスに対するワクチンの開発をしています。
しかしワクチンができてその安全性を確認してそれから使用する国が承認を出してというプロセスをやっていると早くて1年半から2年かかるというのが現状です。
これらの抗ウイルス薬がコロナウイルスに効く可能性というのはあります。
しかしウイルスというのは攻撃を受けると突然変異をして攻撃から逃れようとします。インフルエンザの抗ウイルス薬の一部ですが、すぐに耐性ができてしまうと報道されている商品もあります。ですからコロナウイルスに対して不用意に抗ウイルス薬を投与すると突然変異をして抵抗性があるもができる可能性があります。ですからそういった抗ウイルス薬を投与する場合には完全な陰圧室で突然変異を起こしても安全な施設でしか投与できないのです。
ですからみなさんが思われるような、抗ウイルス薬が効くのであればみんな飲めばいいではないか、という簡単なお話ではございません。
コロナウイルスの臨床試験に関しては大きなものから小さなものまで100以上のものが進んでいると思います。何が有望かと言われますと今のところ、これが一番有望だと言われているものはありません。日本で開発されたアビガンという抗ウイルス薬は有効性が確認されたと言われていますが、これもやはり対処方人数が非常に少ないので今大規模の試験をやっておりますのでその試験結果を待ちたいと思います。
※当動画・テキストで公開している内容は、岐阜大学 抗酸化研究部門 特任教授 犬房春彦の個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません