2020.05.25
不妊治療、妊婦、子供と新型コロナウイルスのリスク
不妊治療について申し上げますと不妊治療をされている方々というのはもう大変な覚悟と莫大な費用をかけて治療をされています。そして時間が少ない方が多いのです。これはもう迷うことなく粛々と不妊治療を続けてください。
そして重要なのでは不妊治療を受けながら、今回のコロナウイルスに対する抗体があるかどうかを調べてもらってください。そして抗体がある方は感染はしないので重症化もしません。リスクはないと考えます。しかし抗体がない方は感染のリスクがあるので十分感染を避けるようにしていただく、これが対処法だと考えます。
コロナウイルスの感染が始まってかなり多くの赤ちゃんが産まれています。そして新生児には奇形であったり肺炎を起こしてたりする症例は比較的少ないと報道されています。そして妊婦さんが感染した場合には重症化のリスクがあるのですが、できるだけ早く治療ができる体制を取る必要があると考えています。
子供さん達は基本的に酸化ストレスが低い状態です。ですから感染をしても通常は重症化したり死亡したりすることはないのです。つまり基礎疾患のない子供さん自身に関しては大きな心配をする必要はないと考えています。
ただし例えば腎炎があったり心臓の病気があったり他にも色々酸化ストレスが上がる病気があったり基礎疾患がある子供さんに関しては感染をしなように十分注意をする必要があると思います。またこのような基礎疾患が分かっている方は抗体検査をしていただいて、もしも抗体があれば感染はしませんので心配はいりません。抗体がない場合は十分注意をしてください。
大きな問題は子供さんが学校に行って、コロナウイルスに感染してお家に帰る、お家に高齢で基礎疾患のある方がおられると感染を起こして重症化する可能性が高いと考えます。
ですから高齢者で基礎疾患のある方がお家におられる場合には、その方々をご家庭の中で隔離するのが正しいと思います。色々難しい面もあると思いますが、子供さんと会えなかったりお孫さんと会えなかったりとかいう問題もあるのですが、いわゆる感染して重症化する方を隔離して守るというのが医療コストが最も少なく有効ではないかと考えています。
突然変異を起こしている可能性というのはありますが遺伝子を調べて報告というのは今のところないようです。
子供さんが感染して重症化する理由ですが、基礎疾患があっても分かっていなかった場合があるのです。例えば糖尿病だったり高血圧だったり、子供でもタバコをたくさん吸っていたりというリスクがある場合には重症化します。それから悪性疾患です。がんとか白血病があっても検査をしていなかったら健康だと思いこんでいるわけです。
私は若い方で重症化している方というのは、そのような方々ではないかなと考えています。基本的には子供さんは基礎疾患がなくって健康であれば感染しても重症化はしないと考えています。
※当動画・テキストで公開している内容は、岐阜大学 抗酸化研究部門 特任教授 犬房春彦の個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません