花粉症患者が増えている理由は?酸化ストレスが上がっている人が多いから?
2019.08.24
花粉症を患っている人は今や国民の53%を超えると言われます。そうすると患者の数が6千万人以上、まさに国民病と言えます。他の国には国民の半分がなってしまう花粉症はなく、日本だけです。
では、なぜ国民の半分以上が花粉症になってしまうのでしょうか?今回は酸化ストレスの観点から花粉症の患者さんが増えている理由をお話します。
糖尿病と糖尿病予備軍
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが日本には実際に糖尿病と診断された患者さんよりもその予備軍の方達の方が非常に多いのです。
久山スタディという九州大学が1961年から久山町の住民を対象としたスタディがありまして、久山町のモニターをしていたところ住民の4割くらいが糖尿病とその予備軍になっているというデータがありました。
そこから考えると、日本人で糖尿病とその予備軍というのは厚生労働省が発表していた推計2000万人という数字の、実はその倍くらいあるのではないか?と考えられています。
つまり、国民の4000万人が糖尿病と予備軍イコール(=)血糖値が上がって、酸化ストレスが上がっている人が多い。と考えられるのです。当然そのような人達は花粉症になりやすいという因果関係がございます。私は日本で花粉症が多いのは、糖尿病対策が十分にできていないためだろうと類推をしています。
参考
久山町研究所:研究テーマ「糖尿病」
http://www.hisayama.med.kyushu-u.ac.jp/research/disease05.html
厚生労働省 平成28年「国民健康・栄養調査」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189.html
酸化ストレスとアレルギー性鼻炎(花粉症)の根治治療
日本人にアレルギー性鼻炎(花粉症)がなぜ多いかというのは、酸化ストレスが非常に高い状態の人が多い、つまり上記で述べたように糖尿病、糖尿病予備軍の人が多いからだと思っています。
酸化ストレスを抑えることで、アレルギー性鼻炎(花粉症)の症状はかなり緩和されます。しかし症状は緩和されても根本的な対策にはならないのです。
例えば、日本のスギはクリプトメリアやジャポニカという日本固有種ですが、このスギ花粉は、非常にアレルギーを起こしやすいと言われいます。
その対策として、別の種類のスギを植えようとしていますが、育つまでに何百年もかかりますのでみなさんが生きている間には拝聴はできる可能性は非常に低いと考えられます。
では、スギがないところではスギ花粉症が無く、スギがあるところだとスギ花粉症が起こるのでしょうか?
これには、非常に明快な答えがあります。
実はヒマラヤの山奥にはスギしか生えていません。それはヒマラヤスギという種類のスギですが、春の開花の時期には滝のように花粉が落ちてきます。
ところがそこに住んでいる人達の中には花粉症の患者はいません。
それはなぜか?と言いますと、そこに住んでいる人達は非常にいい空気を吸って、地元の食べ物しか食べていません。喉や鼻の粘膜を痛めるような、排気ガスもなければ、身体に悪い食べ物も食べていないのです。つまり酸化ストレスが上がっていない状態なのです。
たらふく食べる、食べ過ぎの状態になることがないため当然糖尿病にもなりません。このような理由からヒマラヤの奥地に住んでいる人達は花粉症がゼロなんだろうと言われています。
この観点から考えるとスギがあるからスギ花粉症になるというのではなく、酸化ストレスを減らすことが、花粉症対策の一番近道だろうというふうに考えています。