ポリフェノールの抗酸化作用についての注意!
2018.09.24
赤ワインなどに含まれる「ポリフェノール」という成分があります。
実はこのポリフェノールは、植物にはほぼ含まれていて色素や苦みの成分です。
ポリフェノールは、なんと500種類もあり、代表的なものが、
緑茶などに含まれる「カテキン」、大豆に含まれる「イソフラボン」、ブルーベリーに含まれる「アントシアニン」もポリフェノールの種類です。
その他に、カカオポリフェノールや、ウコンに含まれるクルクミンもポリフェノールです。
このポリフェノールには、抗酸化作用があります。
しかし、抗酸化効果を期待してポリフェノールを摂取する際に、注意していただきたいことがあるのです。
ポリフェノール摂取の注意
このポリフェノール、いっとき、日本でも大ブームになりました。
その中でも、レズベラトロールというポリフェノールがあります。
これは健康にいいということでレズベラトロールをたくさん含んだサプリメントが大変売られたことがあるのです。
抗酸化研究所で酸化ストレス研究を始めて、抗酸化についてまだ良く知らなかった頃、このレズベラトロールを使ってマウスの放射線モデルで酸化ストレスを測定をしました。
すると、驚くべきことに「酸化ストレスが跳ね上がる」という結果がでました。
不思議に思い、この結果をパリのパスツール研究所の酸化ストレスチームの主任ミリア・リケッティ博士に見せたところ、
「あーこの結果はあなた合ってるわよ!」と言われました。
私はその答えを疑問に思い
「いや本当は酸化ストレスが下がるんでしょう?」と答えたところ、
「あなた知らないのね!生物はポリフェノールの単独のものを大量に摂取すると、効果は出ないどころか酸化ストレスが跳ね上がるの」
と教えられたのです。
反対に、多種類のポリフェノールを少量だけを与えると、酸化ストレスは下がるそうです。
試験管の中では、ポリフェノールをたくさん入れれば入れるほど、酸化ストレスが下がるようなデータが出るのですが、生き物、つまり私達人間は、そうではないということを教えていただきました。
このような経緯から、ポリフェノールを抗酸化目的で摂取する際には、サプリメントで飲むのではなく、ワインを適量飲むなどというのが一番身体にはいいと思います。
ポリフェノールを抗酸化目的で飲む際は、ぜひ覚えておいていただければと思います。