メディクス草加クリニック
院長 泉本浩史 先生

多くの人が「健康寿命をどう延ばすか」を意識するようになった今、予防医療やアンチエイジングへの関心はますます高まっています。
地域に根ざしながら、在宅医療と外来診療の両面から患者さんを支えているメディクス草加クリニックも、その領域で独自の取り組みを続ける医療機関のひとつです。
訪問診療を中心に、患者さん一人ひとりの暮らしや希望に寄り添った医療を提供している点が、大きな特徴となっています。
今回は、院長の泉本浩史先生に、医師としての歩みや、アンチエイジング・予防医療に対する考え方について詳しくお話を伺いました。
―医学の道に進まれたきっかけを教えてください。
泉本先生:私は愛媛県の出身です。大学に進学してからは、基本的には心臓外科の診療を行っていました。その後、大学を辞めていろいろな経験をしましたが、2021年にこちらのクリニックに来ました。ここは訪問診療を主体にしている診療所ですが、週に2日ほど外来も担当しています。
もともと医学の道に進もうと強く考えていたわけではありませんでした。実は、理学部に行こうと思って勉強していたんです。ところが、当時の進路指導の先生に「医学部に行きなさい」と言われましてね。それが17歳くらいの時でしょうか。親族に医療関係者がいたわけでもなく、先生のその言葉で医学部に進学したわけです。
専門に関しても大きなきっかけがあったわけではないのですが、なんとなく「外科系がいいな」と思い、その中で心臓外科中心の外科を選びました。当時は大学を卒業するとすぐにどこかの大学の医局に入り、医局の人事で動くのが一般的でした。ただ、私はいきなり医局に入ることには少し抵抗がありまして。まずは日本赤十字社医療センター(広尾)に行き、そこで1年間考えてから母校の外科に入局しました。その後、医局の人事で香川に行ったり、また大学に戻ったりもしました。
キャリアに関しては、何か大きな目標を掲げて「こうしよう」と決めていたわけではありません。その時々で、自分が行きたいと思ったところ、いいなと思った道を選んできたという感じですね。
―長年外科に従事されてきたご経験から、予防医療や抗酸化の役割をどのように捉えるようになったのでしょうか?
泉本先生:実は40年くらい前の大学時代に、コエンザイムQ10を使った研究を横目で見ていたことがあります。私自身がメインでやっていたわけではなく、他の人が研究しているのを見ていたのですが、当時は正直なところ「コエンザイムQ10って何か意味があるのかな?」と思っていたんです。そのころは、心筋保護の観点で研究されていました。
実際に興味が湧いて、その思いが強くなってきたのは、日本抗加齢医学会に入って色々なことを学んでからです。その中で、Twendee X(商品名:オキシカット)の臨床研究を目にしました。一般の方の認知症の進行を抑えたり、予防できたりするという結果を見て、非常に興味が湧いたんですね。
私は長く心臓血管外科をやってきましたが、外科というのは病気を「見かけ上良くする」仕事です。外科ができることというのはある意味単純で、とても悪くなってしまった部分を取り除くといったことぐらいしかできません。
病気というのは基本的に、酸化ストレスや糖化ストレス、あるいは遺伝子の変化などが原因になります。その中でも「酸化ストレス」を減少させるという意味で、Twendee Xのようなサプリメントは非常に重要だと考えています。
もし抗酸化物質を摂取することで病気を予防できるのであれば、手術をするよりも良いですよね。効率的に病気を抑えられますし、医療費の削減にもつながる可能性があります。そもそも、手術なんてしなくて済むなら、それに越したことはありません。
抗酸化物質やサプリメントを摂ったり、食生活を変えたりすることで(生活習慣の変容)、病気になることを防ぐことは可能ではないか。今はそう考えて、この分野に非常に興味を持っています。
―アンチエイジングや予防医療の領域でどのようなアプローチを患者さんに提供されていらっしゃいますか?
泉本先生:現在のアプローチとしては、サプリメントの活用を重要視しています。もちろん、サプリメントの分野は科学的な証拠、特に人間に対するエビデンスがまだ十分ではないものも多いのが実情です。ただ、Twendee Xに関しては人に対する臨床研究の結果がしっかりと出ているので、自信を持っておすすめできると考えています。
Twendee X以外にも、いくつかの会社の製品を取り寄せて、患者さんの状態に合わせて選択して提供できるように準備を進めています。
サプリメント以外のアプローチとしては、アンチエイジングの基本である「生活習慣の改善」ですね。特にカロリー制限を行うことや、抗酸化物質を積極的に摂ることなどを指導しています。また、最近ではテロメアや長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)に関わる研究も進んでいますから、そういった新しい知見も少しずつ取り入れていきたいと考えています。アンチエイジングの世界では毎日新しい論文が出ていますから、インターネットで毎日検索したり、学会のセミナーに参加したりして、できるだけ最新の動きについていけるようにしています。
―特に注目している研究領域や治療法はありますか?
泉本先生:私個人として今一番関心を持って追っているのは、「セノリティクス(Senolytics)」です。これは体内の老化細胞を除去して、組織の再生を促すという概念ですね。
最近では、ある種の糖尿病治療薬がセノリティクスとしての効果を持つのではないかということで、大学などでも臨床試験が始まっています。私はその結果が出るのをただ待つだけでなく、希望される患者さんには自由診療として処方していますし、実は私自身も服用しています。今のところ悪い影響はなく、体重も減少していますし、なかなか良いのではないかと感じています。常に新しい論文に目を通し、良いと思われるものは積極的に取り入れていきたいですね。
一方で、美容外科のような治療、例えば目の形を変えるといった施術は行わないつもりです。「美」に対する感覚は人それぞれですから、私が良いと思っても患者さんが満足されるとは限りません。そういった外見の造形を変えることよりも、サプリメントや化粧品、あるいは点滴などを使って、内面から老化を防ぐことに力を入れたいと思っています。
私が目指しているのは、これまでのアンチエイジング業界でわかっている事実を患者さんに伝え、その方が望む生活をサポートすることです。皆さんが長く生きて、楽しく、ハッピーな毎日を送れるようになっていただければ嬉しいですね。
2026年初頭より、当クリニックにおいて、アンチエイジングを専門に実践する外来(自由診療)を開始することとなりました。Center for Regeneration Health(長寿創造医学科)です。オンライン診療を中心に行いたいと考えています。どうぞ、ご期待ください。受診者の国籍・地域・言語は問いません。
泉本先生のお話からは、外科医としての豊富な経験に裏打ちされた洞察と、病気の根本に向き合う予防医療への強い関心が感じられました。とくに抗酸化やセノリティクスといった最新研究を積極的に診療に取り入れていく姿勢は、これからの予防医療の可能性を大きく広げてくれるはずです。
今後は、サプリメントや生活習慣改善に加えて、アンチエイジング領域の治療をさらに強化していかれる予定とのことで、その取り組みがどのように患者さんの健康に寄与していくのか期待が高まります。

メディクス草加クリニック Center for Regenerating Health(長寿創造医学科)
〒340-0034埼玉県草加市氷川町2149-3
https://www.wakei-kai.or.jp/souka/
医療関係者様向けに、Twendee Xの無償サンプル提供を行っております。
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