そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院
院長 内尾 紀彦 先生
声は、私たちの生活において欠かせないものです。特に、歌手や声優、教師といった声を使う職業の方々にとっては、声の健康を維持することが非常に重要になります。しかし、長年の酷使や加齢によって、声帯のトラブルに悩む人は少なくありません。
そんな中、手術をせずに音声障害を治療することを目指し、音声障害に特化したクリニック「そらいろ耳鼻咽喉科」を開業したのが内尾先生です。もともと歌を愛し、歌手の気持ちが分かる医師として音声障害の治療に取り組んでこられました。
また、内尾先生は抗酸化物質の重要性にも着目し、3年前からTwendee Xを継続的に服用されています。活性酸素が声帯に与える影響を考え、患者さんにも積極的に抗酸化のアプローチを取り入れています。
今回は、そんな内尾先生に、音声障害の治療、手術を避けるためのアプローチ、そしてTwendee Xの活用について詳しく伺いました。
―開業の背景を教えて下さい。
内尾先生:もともと歌を歌うことが好きで、歌が好きな自分にできる仕事をしたいという思いから、「歌手の気持ちが分かる医師」、「音声障害を専門的に診れる医師」を目指そうと決意しました。もともと慈恵医大で音声障害の責任者を2年間務め、2021年7月に音声障害に特化したそらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院を開業しました。東京慈恵会医科大学附属病院では手術をやっていたのですが、手術をしないで治すという治療に興味を持ちました。開業してからは他院で「手術が必要だ」と言われた患者さんを、できるだけ手術をせずに治すということを、専門に行っております。
大病院では声帯結節や声帯ポリープの患者さんが来たら、手術をする事が多いです。大病院の存在意義の一つが手術なのでもちろん必要性はあるのですが、一度手術をしてしまうと声帯の組織は100%元には戻りません。特に声を仕事にしている方、例えば歌手や声優の方は、声帯を日常的にフル活用しているので、小さな手術でも影響が大きいことがあります。そういう方にとっては、手術ではなく自然治癒を目指した方がいい場合があると、これまでずっと感じておりました。そのため、手術をしないで治す方法を追求していくことが大事だなと考え、開業を決めました。
―どのような患者さんがいらっしゃるのでしょうか?
内尾先生:一般的な耳鼻咽喉科の症状に悩まれる方も多いです。ただ最近は「音声を専門に診てもらいたい」という患者さんが増えてきております。定期的に通うプロの歌手は数名ですが、どちらかというと歌が趣味の中年女性の方が多いです。
音声障害に特化したクリニックは、神奈川では少ないです。耳鼻科の中でもかなりニッチな領域なので、全国的に見ても専門のクリニックは少ないと思います。そのため、遠方から来る患者さんも多いです。東京、埼玉、千葉、静岡、長野から来る方もいます。他の病院では治らなかった方が「最後の頼みの綱」として来るケースが多いです。
―音声障害というのはどういうものなのでしょうか?
内尾先生:歌手の方は声帯結節(こぶ)やポリープができやすいです。通常ではありえないくらい声帯を動かすからです。ギターの弦と一緒ですが、声帯が緩んでいると小さな病気があっても振動しますが、声帯を引っ張ると小さな異常があるだけで、声帯の振動がしにくくなり、声が出にくくなってしまいます。
そういう方にはできるだけ、手術を避けた治療を考えたほうが良いと考えています。手術をするとどうしても、声帯にダメージが残ってしまうからです。一般的に音声障害の治療では、炎症を抑えたり、声の使い方を改善したりすることが多いです。例えば声帯のむくみを取るために漢方薬を使うことがありますし、声帯の瘢痕(傷跡)を抑えるための薬を使うこともあります。
また声帯結節は、声帯が強くぶつかることでできるのですが、その衝撃を減らすために、生活習慣の指導や発声の指導を行っております。例えば話し方や発声の仕方を変えることで、声帯への負担を減らすことができます。
加えて抗酸化物質にも着目しています。声帯の活性酸素を減らし、炎症を抑えることで、手術をしなくても治るケースを増やしていきたいと思っております。
これからも手術以外の選択肢を増やしていきたいと考えています。特にTwendee X(商品名:オキシカット)による抗酸化力の向上は、治療に非常に役に立っています。
―抗酸化物質は以前から着目されていたのでしょうか?
内尾先生:実は平野先生の論文※を読むまでは、声帯と酸化ストレスの関係について考えたこともなかったです。耳鼻科で音声の学会に出ている先生以外に、この分野を知っている先生は少ないかもしれません。
※平野滋教授の論文(京都府立医科大学 大学院医学研究科)/ 犬房先生は共同研究者
論文①:Anti-oxidant, Twendee X, for maintenance of singing voice
掲載ジャーナル:Brain Supplement
論文②:The Effect of Oxidative Stress on the Human Voice
掲載ジャーナル:International Journal of Molecular Sciences
ただ最近は犬房先生が、突発性難聴に対する抗酸化物質の投与について発表をされたりしておりますので、耳鼻科の中でも認知され始めているのではないかと考えます。
―Twendee X導入のきっかけは何ですか?
内尾先生:私は音声専門ですので、日本音声言語医学会で犬房先生がTwendee Xの発表をされているのを聞きました。あと、先ほどの平野先生の論文で犬房先生の名前はよく見かけておりました。論文を読んで「これは良いかもしれない」と思い、そのまま導入しました。
実は犬房先生は、当院まで来てくださったこともあります。開業医の勉強会グループがあり、その経由で犬房先生とコンタクトを取れないか依頼をし、犬房先生がセミナーに出てくださることになりました。そのセミナーで直接お話しをする機会があり、そこから関係ができました。
―どのような患者さんにTwendee Xを紹介されていますか?
内尾先生:現在は主に声枯れの患者さんに使っています。加齢によって声帯が乾燥しやすくなったり、喉周りの筋肉が衰えて動きが悪くなることがあります。特に50代くらいから「声が出にくくなった」「昔のように声が響かない」という悩みを持つ方が増えてきます。特に声をよく使う職業の方ほど、影響を受けやすいです。
だからこそ、早めの対策が重要だと考えています。アンチエイジングの一環として、声のケアをすることは大切ですし、Twendee Xのような抗酸化のアプローチも有効だと考えます。Twendee Xを飲まれている患者様で、声帯結節や声帯ポリープが自然に消えたと、報告をいただいたケースもありますので、そういった点では抗酸化は、治療の一環として取り入れる価値があると思っております。ただ、やはり「サプリメント」という言葉に、抵抗がある方もおります。「サプリメントは信用できない」「薬と違って科学的根拠が薄いのでは」と思っている方もおりますので、説明が必要になります。
「声を大事にしたい」患者さんは、比較的すぐに始められる印象です。特に歌手の方や、声を仕事にしている方は、喉のケアに対する意識が高いので、積極的に取り入れる方が多いです。
また最近では、突発性難聴の患者さんにも、投与を始めています。一般的な治療を1年続けても治らなかった方に試しております。ただ、まだ試験的な段階ではあります。
内尾先生は、できる限り手術を避け、声の自然な回復を目指すことを大切にされております。特に、歌手や声を使う仕事の方にとって、手術による声の変化は大きなリスクとなるため、発声指導や抗酸化アプローチなど、手術以外の選択肢を積極的に取り入れています。また、抗酸化が声帯の炎症を抑え、自然治癒を促す可能性にも注目しており、今後の音声障害治療の新たな選択肢として期待が高まります。。
そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院
〒224-0003 神奈川県横浜市都筑区中川中央1-2-1 ヴァンクールセンター北2F
https://www.senkita-jibika.com/
医療関係者様向けに、Twendee Xの無償サンプル提供を行っております。
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