白血球・赤血球・血小板の数値は健康状態にどのように影響するのか?

2020.03.21

白血球・赤血球・血小板の数値は健康状態にどのように影響するのか?

 

白血球や赤血球、血小板は健康診断や人間ドックの血液検査の結果でよく目にすると思います。この数値によって健康に影響があるのでしょうか?

 

 

今回は血液細胞のお話です。血液検査で注意したい項目についても解説します。

 

白血球数について

 

血液細胞で有名な「白血球」は、体内にウイルスや細菌などの異物が入った時にやっつける免疫の役割があります。白血球の数値が正常範囲内であれば、特に心配することはありませんが、白血球の数値が少ないと重症感染症などの疑いがあり、免疫機能が悪いということになります。

 

正常範囲よりも少し高い場合は、風邪などで体内に入ってきた細菌を白血球がやっつけているので数値が高くなることがあります。

しかし白血球の数値が異常に高い場合は注意が必要です。特に白血病などでは白血病の細胞が腫瘍細胞のようになって爆発的に多くなります。

 

 

赤血球数について

 

赤血球は血液中に最も多い細胞です。赤血球はヘモグロビンによって酸素を全身に運ぶ役目を担っています。赤血球の数値も正常範囲であれば健康な状態ですが、この数値が低いと貧血という状態であり、健康には良くありません。

また血液検査の項目には「ヘマトクリット」という項目がありますが、これは血液中の赤血球の割合をパーセンテージで表したものです。これが低い数値の場合も貧血といえます。

 

逆に赤血球が多すぎると多血症という病気の可能性があります。多血症は血液中の赤血球が多く血液の粘調度が増加するので、血栓ができやすくなり心筋梗塞や脳出血を起こす危険性があります。

 

 

血小板数について

 

血小板は私達がケガなどで出血した場合、止血をしてくれる役目を担っています。

 

血小板が少なくなると、出血が止まらなかったり、ちょっとした打ち身でもそこに青あざ(内出血)ができてしまいます。

 

血小板が少なくなる「特発性血小板減少症」という病気があります。この病気の時には、古い血液細胞を排除する役割を持つ脾臓という臓器が大きくなりすぎていることがあります。その場合、大きくなり過ぎた脾臓を外科的に手術することもあります。

 

逆に血小板が多すぎる場合には、赤血球が多い場合と同様に血栓による心筋梗塞や脳出血の恐れがあります。

 

気を付けたい数値

 

血液検査の項目は別の記事で紹介していますが、他にも酸化ストレスと関わりのある項目がありますので紹介します。

・CRP(シーリアクティブプロテイン)

 

CRPは体内に炎症があるかどうかを調べるための項目です。この数値が高いと身体のどこかに炎症があるということになります。

このCRP値が高い人は、必ずと言っていいほど体内の酸化ストレス値も上がっています。

 

・HbA1c(ヘモグロビン エーワンシー)

 

この数値は、過去3カ月程度の血糖値の平均値示しています。つまり糖がどのくらい赤血球中のヘモグロビンと結合しているのかを測定しています。

ですからHbA1cの数値が正常より高い場合は糖尿病と診断されます。そして糖尿病の場合にも、必ず体内の酸化ストレス値は高値になります。

 

最後に

 

血液細胞は多いもしくは、少ないから健康にいいということではありません。測定数値が正常範囲であれば心配はないですが極端に多い、あるいは少ないという場合は早めにお医者さんに相談することをおすすめします。

また血液検査の項目で酸化ストレスに関連する数値が正常範囲から高い場合には、酸化ストレスを下げることで改善されることがありますので、ぜひ日頃から酸化ストレスを下げる生活習慣を心掛けてください。

※参考

「どんな生活習慣が酸化ストレスの原因になるのか?」