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岐阜大学 ライフサイエンスリサーチセンター
抗酸化研究部門

岐阜大学 ライフサイエンスリサーチセンター 抗酸化研究部門

エイジングケア化粧品と酸化ストレスの関係って?!

2018.10.15

 

酸化ストレスを軽減することは長生きに繋がったり、アンチエイジングや健康維持に役立ったりするとお話してきましたが、今回は美容のお話です。

 

 

みなさんも化粧品の広告で「エイジングケア」という売り文句をよく見かけるかと思います。加齢と酸化ストレスが密接に関係しているのですから、このエイジングケア用の化粧品というのも酸化ストレスや抗酸化に何か関係しているのでしょうか?
 

エイジングケア目的の化粧品

ひと口にエイジングケア用の化粧品と言いましても、化粧水・乳液・美容液・クリームなどいろいろな商品がありますね。基本的には顔や肌に直接塗布するものが多いかと思います。

それらの商品の中には、酸化ストレスを抑えられるという抗酸化作用を謳っているものもありますが、効果に対するエビデンス(証拠)が不明なものが多いのが実情です。

これが、ただ効果が得られないという程度であれば、まだマシなのです。恐ろしいのは、そういった化粧品を使用することで酷い事態になってしまうことがあることです。

 

化粧品で健康被害に

 

化粧品が原因で酷い健康被害が起きた例としては、美白効果のあるとされた化粧品の使用によってもたらされた白斑などは記憶されている方も多いのではないでしょうか。

有名な化粧品メーカーの商品でしたから、被害に遭われた方が約2万人とも言われていて、とても大規模な健康被害でした。

 

白斑というのは、皮膚の色を作っているメラノサイトという細胞が消失したり、機能しなくなることで皮膚の一部の色が抜け落ちる症状のことを言います。

つまりは、皮膚がまだらに白い部分ができてしまうのです。美白化粧品ですから、全体が隈なく白くなるのならまだしも良かったのかもしれませんが、まだらになってしまうのですから女性には心身共に大きな問題となるのです。

 

この問題の化粧品で使われていた白斑の原因は、フェノールの化合物であるロドネノールでした。フェノールは抗酸化作用のある有機化合物なのですが、副作用が非常に強いのです。肌に塗っただけでも皮膚炎や白斑などの症状が出ますし、飲んだりして身体の中に入ってしまった場合には腎臓や肝臓の障害・肺水腫・視力障害などなどの重篤な症状を引き起こします。

フェノールに抗酸化作用があるのは確かなのですが、そのような重大な副作用のあるものを化粧品に入れてしまったというのは、化粧品メーカー側が非常に誤った判断をしたのだろうと思います。抗酸化作用があるということと、肌に良いということは、必ずしもイコールではないのです。

 

最後に

巷では有名メーカーから小さなメーカーまで、さまざまな化粧品が売られています。

エイジングケアや美白など女性の心を引きつける謳い文句が並んで、思わず買いたくなってしまうのも仕方のないことと思います。

しかし、購入する前にいま一度、その化粧品の成分や効果について調べてみてください。

その魅力的な効果が実は何のエビデンスも無かったとわかることもあるかもしれません。今はインターネットでいろいろなことが調べられますから、是非とも活用してください。化粧品に関しては、「STOP衝動買い!」ですね。