脳トレは本当にいいの?考え込むと脳が酸化ストレスにさらされる?!

2019.06.04

 

脳トレという言葉を聞いたことがあると思います。脳力トレーニングを指し、脳の力を鍛錬するために、ゲームやクイズをして記憶力や学習能力などの脳の機能を高める方法です。認知症にも効果が期待できると言われています。

 

 

 

脳が老化する

 

一般的に私達の体というのは使わないと老化します。極端な話ですが、例えば何かの病気で1ヵ月程病院のベッドで寝て過ごすと、当然のことながら使わない筋力は衰えてしまいます。退院して使ってなかった筋肉を入院する前に戻すためには、その3倍以上、つまり3ヵ月以上かかると言われています。

筋力と同様に脳も使わないつまり考えることをしないとどんどん老化すると考えてください。

 

しかし非常にたくさんのことを考えなくてはいけないような状況もまた脳に過剰なストレスがかかります。過剰なストレスがかかると脳内の酸化ストレスが上がるということがわかっています。過度な酸化ストレスは体のサビになり、老化につながります。

 

そして脳に酸化ストレス物質が蓄積しつづけることで疲労した状態から抜け出せず慢性疲労につながり、ひどい時には脳細胞の代謝がうまくいかなくなり、アルツハイマー病の元になるアミロイドβがたまったりする可能性が出てくるのです。

このようにたくさんのことを考えすぎても過剰なストレスから酸化ストレスにさらされて老化につながるので健康に良くないことですし、逆に考えることをしないことも脳の老化につながって健康に良くないのです。

 

大切なのは適度

 

例えば、運動で筋肉を動かすと筋肉細胞から酸化ストレスの原因物質活性酸素が出てきます。運動をすると心拍数が上がり呼吸も上がります。これは体の酸素消費量が増えるためです。

 

適度な運動は、一方で身体の中の酸化ストレスを打ち消す力も上げます。

実際に、定期的に運動をしている人と、全く運動していない人の寿命を比べると、運動をしている人の寿命の方が長いのです。プラスマイナスで考えると、適度な運動は健康にプラスの方向に働きます。

 

しかし負荷の高すぎる運動は、発生する酸化ストレスの原因物質である活性酸素量が、酸化ストレスを打ち消す力を超えてしまいますので、逆効果になってしまいます。

 

脳のトレーニングも同じで適度な脳トレというのは非常に健康にはいいのではないかと思います。

 

最後に

 

たくさんのことを考えすぎても過剰なストレスから酸化ストレスにさらされて老化につながるので健康的とは言えません。しかし考えることを全くしないと脳はどんどん老化すると考えてください。身体も脳も使わないと老化してしまいます。

ですから適度に脳も身体も動かすことが大切です。適度な脳トレや運動は酸化ストレス対策になり病気予防や健康な生活につながるものです。