脳細胞に良くない生活習慣とは?
2019.06.06
全身の指令機関である脳、その脳を構成する脳細胞はとても大切な細胞です。アルコールの飲み過ぎは肝臓や腎臓に負担をかけるとよく聞きますが、脳細胞にも負担をかけたりする良くない生活習慣があるのでしょうか?
脳細胞に良くないもの
脳細胞に最も良くないもの。それは酸化ストレスです。酸化ストレスがあると脳の細胞の代謝がうまくいかなくなります。
脳のエネルギー代謝は活発で、身体に取り込んだ酸素の約20%ほどを脳が消費しています。
その代謝がうまくいかなくなると、脳内にアルツハイマー病の元になるようなアミロイドβ(ベータ)であったりタウ タンパクというものが溜まってきてしまいます。
アミロイドβ(ベータ)もタウ タンパクもタンパク質の一種であり、本来、分解されて脳内には蓄積しないものが、脳内に溜まりアルツハイマー病の元になると考えられています。
アルツハイマーは高齢者の多いと言われていますが、若年性アルツハイマー病という年齢に関係なく発症することがあるので注意は必要です。
食生活
脳細胞に良くない食生活として考えられるのが、例えば、糖尿病の方はアルツハイマー病になるリスクがそうではない人と比較して2倍から4倍に跳ね上がると言われています。なぜなら血糖値が高いと身体の酸化ストレスが上がるからです。
そこから考えると、血糖値が上がる食生活を続けている方は、当然、アルツハイマー病になる確率も高くなると、考えてください。
グルコース(ブドウ糖)は脳の栄養源なのか?
ある生化学の本の中には脳細胞のエネルギー源は2割くらいグルコースだと書かれているものもあります。
そのため、脳を動かすためにはグルコースの元である糖質や炭水化物をたくさん摂取しなければ脳が活性化しないのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし寒い国では脂肪のみ食べて生活をしている民族がいます。つまり、糖を食べることがないのです。
この場合、脳のエネルギー源としてのグルコース摂取は2割を切るのではないかと言われています。しかし彼等は正常に脳の状態を保っています。では、その2割のグルコースはどこから出てくるのでしょうか?
実は、グルコースは身体の中で脂質から作ることができます。つまり私たちは、肝臓や脳自身でグルコースを作ることができるのです。
グルコースが脳のエネルギー源であること自体は間違いではないのですが、我々の脳というのは、脂質をエネルギー源としても十分動かすことができると言っていいでしょう。
最後に
今回、2割のグルコースが必要と書かれた生化学の本のお話をしましたが、実は他の生化学の本には違う割合の数字が書いてあったりします。
なにかひとつのものを見てそれが真実!と思いこんでしまうことがありますが、エビデンス(証拠)をきちんと確認し、いろんな資料に目を通すこともおすすめします。