アルコール代謝のメカニズムは複雑

2018.05.05

 

肝臓はアルコール代謝の一大拠点。

アルコールの大部分は肝臓で分解され、無害化されます。分解までの仕組みは非常に複雑なのですが、ごくごく簡単に、このアルコール代謝の流れを説明しましょう。

我々がお酒を飲むと、お酒に含まれるアルコールの約2割が胃から吸収され、残りの8割は小腸で吸収されます。吸収されたアルコールは血液の流れに乗って全身を巡り、その途中で肝臓を通ります。

 

 

肝臓へ運ばれたアルコールは、アルコール脱水素酵素(ADH)によって分解され、“アセトアルデヒド”となります。これが二日酔いの原因となる物質。

多くの人がご存じだと思いますが、はっきり言えば、毒物です。生成されたアセトアルデヒドは、肝臓内にあるアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって、酢酸に変換されます。こうしたアルコール代謝は、肝臓内のミトコンドリアが行います。

 

 

生成された酢酸は血液に乗って全身を巡り、水と二酸化炭素に分解され、呼気や尿、汗となって体外へと排出。これでアルコール代謝の流れが終わります。

 

ごくごく簡単に説明しましたが、実際には肝臓内のさまざまな酵素が複雑にからみあって、複雑なプロセスを経てアルコールを分解しています。完全に理解するのは難しいです。

 

アルコールを飲んだときは、

「アルコール→アセトアルデヒド→酢酸→二酸化炭素&水」

と分解されて、酔いが覚めると覚えておいてください。

 

なお、アルコールの代謝が始まるにはエネルギーが必要です。最初のエネルギーには体内の”グルコース(糖分)”が使われますが、それだけでは足りなくなります。お酒を飲む前に、砂糖を含む物や炭水化物(体内では糖に変わる)を食べておけば、アルコールの代謝はスムーズになるでしょう。おにぎりやパンを食べておくのも有効です。

 

 

 

 

 

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