糖尿病と酸化ストレスについて

2018.07.06

 

 

糖尿病とは、血糖やヘモグロビンが一定の値を超えている状態が続くことです。血糖とは血液中のブドウ糖(グルコース)のことです。血糖値とは血液中にあるブドウ糖の値のことです。

このブドウ糖は生命を維持するために必要なものです。食事などで炭水化物(糖質)を摂取すると、消化されてブドウ糖(グルコース)に変わり、血液中から全身の細胞に取り込まれて、主なエネルギー源として利用されたり貯蔵されたりします。

つまり、炭水化物を摂取すると血糖値は上がり、取り込まれたブドウ糖がエネルギーに変われば血糖値は下がるのです。

健康な人では、血糖値は一定にコントロールされています。しかし、糖尿病になると体内で血糖値がコントロールできなくなります。“糖代謝”の異常が起こり、うまくエネルギーに変えられなくなってしまうのです。この糖代謝には“インシュリン”というホルモンが大きく関わってきます。

 

インシュリンは、すい臓内ランゲルハンス島のβ細胞で分泌されます。

このβ細胞は、食事などで体内の血糖値が上がってくると、血糖値を下降させるホルモン、インシュリンを分泌します。インシュリンは、血糖値を下げるための唯一のホルモンであるといわれています。

 

食事後の糖代謝とインシュリンの役目

 

食事などで摂取した炭水化物(糖分)は消化されブドウ糖(グルコース)に変わります。そして、ブドウ糖(グルコース)が血液にのってまわり、血糖値が上がると、すい臓からインシュリンが分泌されます。その後、血糖が肝臓に到着すると、インシュリンが働き、肝臓のミトコンドリア細胞がブドウ糖(グルコース)をとり込むことで、初めてエネルギーに変わり(糖代謝)、利用したり、貯蔵したり出来ます。こうして、食後に増加した血糖値はインシュリンが使い道をコントロールすることによって、体内で一定の値に保たれます。

 

糖尿病では、分泌されるインシュリン量が少なかったり、分泌されても上手に働くことができなくなり、ミトコンドリア細胞がうまくブドウ糖をエネルギーに変えられず血糖が一定の値を超えて高い状態が続きます(高血糖)。

 

また糖尿病はインシュリンを原因としてⅠ型、Ⅱ型に、病型が分けられています。

 

Ⅰ型は、まったくインシュリンが分泌されなくなってしまうことです。すい臓のβ細胞が、何かの原因で破壊されてしまうことで起こります。インシュリンが体内ではまったく分泌されないので、インシュリン注射などで体外から補給しないとケアドーシスを起こしやすく、生命に関わります。

 

Ⅱ型は、インシュリン自体は分泌されるのですが、分泌のタイミングが悪くなったり、インシュリン自体の効果が出にくくなります。遺伝や、肥満・運動不足・ストレスなどが原因で発病します。発病も進行も緩やかな場合が多いので、自覚症状が少なく気づいたら合併症が進んでいるということが多いのでわかったら速やかに治療を受けることが大切です。

このⅡ型糖尿病ではインシュリンを作るすい臓β細胞が”酸化ストレス”によってダメージを受けることが発病の前段階であることが明らかになってきています。

 

そして、血糖値が上がりすぎるとミトコンドリアは全てのブドウ糖をエネルギーに変えることが出来なくなり、フリーラジカルを大量に発生させ酸化ストレスが上昇します。

そのため糖尿病の人は酸化ストレスが非常に高くなっています。そしてこの酸化ストレスが様々な合併症を引き起こすと考えられます。

 

糖尿病の主な合併症である血管病である動脈硬化は “LDL” というコレステロールが酸化して酸化LDL になり、動脈の内壁で血栓 を作ることが原因と分かってきました。

この酸化LDL が酸化ストレスと共に動脈硬化と高血圧はもちろん腎障害、末梢神経障害、中枢神経障害(アルツハイマー病)など糖尿病の合併症と言われる疾患全てを引き起こすのです。

 

血糖値が高いのが直接の問題では無く、高い血糖値が引き起こす酸化ストレスが原因なのです。

 

インシュリンを使わずに糖代謝を促進

 

アルコール代謝の促進をする配合物「SUPALIV(スパリブ)」の研究中に、成分の配合比率を変えると糖代謝が促進することが明らかになりました。この糖代謝促進を目的に開発をした配合物が「Twendee X(トゥエンディ エックス)」です。

 

対象生物に砂糖水とTwendee X(トゥエンディ エックス)を飲ませて血糖値を測定したデータです。(経口糖負荷試験)

 

Twendee X(トゥエンディ エックス)と経口糖負荷試験

 

 

砂糖水のみのコントロールに対し、砂糖水を与える20分前に「Twendee X(トゥエンディ エックス)」を与えたTwendee Mとで比較しています。

 

左のグラフは、砂糖水を飲ませてからの時間と血糖値の上がり具合を測定しています。

Twendee Mの方では、コントロールと比較して血糖値が上がらず、60分後から低下してきます。

 

右側のグラフでは、砂糖水を飲ませてからの時間とインシュリン値の上がり具合を測定しています。

通常、血糖値が下がるとインシュリン値が上がるのですが、インシュリン値は大きく上がることはありませんでした。

 

これは、すなわち、「Twendee X(トゥエンディ エックス)」はミトコンドリアの中で8種類の有効成分が糖代謝サイクルの要所に働くことでインシュリンを使わないで糖代謝を早めることが明らかになりました。

 

 

糖代謝の差

 

上記の研究結果からヒトで糖代謝促進が見られた配合物「Twendee X(トゥエンディ エックス)」はサルでも同じ効果が確認出来ました。しかし、マウスやラットでは効果がありませんでした。霊長類と齧歯類の糖代謝には差があることがわかりました。

一方「Twendee X(トゥエンディ エックス)」の抗酸化効果はマウスでも確認がされています。

つまり、この研究データで血糖値を直接下げなくても酸化ストレスを下げることで糖尿病の症状改善が可能なことが示唆されました。