糖尿病のマウスと抗酸化作用
2018.05.21
糖尿病と酸化ストレスが関係があるというのを「糖尿病と酸化ストレス」の記事で説明しました。今回は糖尿病のマウスに開発配合物のTwendee X(トゥエンディ エックス)を投与したデータの紹介をします。
まず、”糖尿病と酸化ストレス”という本があります。
メディカルビュー社から2011年に出版された本ですが、これによると糖尿病というのは、症状が出る前から膵細胞が酸化ストレスでダメージを受けていて、そして、血糖値が高くなると、更に酸化ストレスが上がり、酸化ストレスが上がると、合併症を引き起こすとあります。主な合併症としては、腎臓の障害や、目の動脈硬化などがあります。
また、「酸化ストレスを下げることができたら、糖尿病も合併症も良くなるはずだ」と書いてあります。この時にはまだ、抗酸化研究部門で開発した、抗酸化の配合剤はありませんでした。
糖尿病と酸化ストレスという本の中身をまとめるとこのようになります。
1.発症前から膵細胞が酸化ストレスでダメージを受けている
2.血糖値が高いと酸化ストレスが上昇
3.腎障害など合併症は酸化ストレスが引き起こしている
4.酸化ストレスを下げることができたら糖尿病も合併症も良くなるはず
こちらをふまえて、研究の話に移ります。今回はDb/dbマウス(糖尿病モデル)での実験です。このDb/dbマウスというのは、ヒトの肥満型糖尿病に似たような症状のインスリン非依存型(2型)糖尿病のマウスです。
Db/dbマウス(糖尿病モデル)
肥満2型糖尿病モデル
レプチン(飽食シグナルを出す)の受容体に異常があり食べ続ける。普通のネズミが下ですが、上のように太ってしまいます。
このDb/dbマウスは2型糖尿病モデルでレプチンをブロックします。
レプチンの作用として、脳の視床下部の食欲中枢に作用し、食欲を抑制し「もうこれ以上食べてはいけない」という指示を出すペプチドホルモンです。
食欲を抑制する他に、代謝にも関わっており、エネルギー消費を増やす交感神経系を興奮させます。
その食欲と代謝にかかわるレプチンがブロックされている写真上Db/dbマウスは写真下の普通のネズミよりも大きく太っています。
こちらのマウスに何もしない状態=control とTwendee X(トゥエンディ エックス)を混ぜた水を与えていた場合を比べています。
実験開始して10週ぐらいでTwendee X(トゥエンディ エックス)を飲ませたマウスの血糖値が下がってきます。
こちらのデータでわかるのは、空腹時の血糖値も当然 投与している群が低くなっています。
こちらはインシュリンを測定しています。コントロールと比べると、Twendee X(トゥエンディ エックス)の方がインシュリンが沢山出ているのがわかります。
これは、食べ過ぎの状態でも、Twendee X(トゥエンディ エックス)で酸化ストレスを抑えることで、血糖値を抑えたため、インシュリンが沢山出ている。というようなものだと思われます。
これは人でも、同じ様な傾向でした。
今回のDb/dbマウスのデータから、抗酸化作用のあるTwendee X(トゥエンディ エックス)の投与である程度血糖値が下がることが確認できました。今後もこの糖尿病と酸化ストレスの効果はデータをとっていく予定なので、ある程度の内容がまとまった段階でまた改めてご報告します。