酸化ストレスと深い関わりのある疾患

2018.06.11

 

岐阜大学抗酸化研究部門で現在、研究中の酸化ストレスについて酸化ストレスが関わっている可能性があると思われる疾患を紹介します。まだ研究中ではありますが、研究結果としてエビデンスが取れ始めています。

 

 

詳しくは、個別の記事でも紹介していますが、まとめて今回は紹介します。

 

糖尿病

まずは、ポピュラーなものでは「糖尿病」です。

これは血糖値が上がることによって、上がった高血糖でミトコンドリアから大量の酸化ストレス物質が出てきます。

 

がん

それと、「がん」ですね。がんは酸化ストレスが高い状態だとできやすいというのがわかってきています。ですから、糖尿病だとがんになるリスクが2倍から4倍に増えます。

そして、がんになるとがん細胞自体が大量の酸化ストレス物質を出して免疫を抑制するのです。

ですから、がんも非常に酸化ストレスと関連しています。

 

動脈硬化

我々の体の中でコレステロールを運んでくれている、LDL(low-density lipoprotein)というのがあります。これは「低密度リポタンパク質」や「低比重リポタンパク質」と呼ばれており、通常なら、このLDLは体内の血管の壁を出たり入ったりできます。

しかし、これがサビた、つまり酸化したLDLになると、血管の壁を抜けられなくなって、血管にへばりついてしまいます。

すると、そこで血栓ができてしまい、動脈硬化ができるということということがわかってきています。つまり動脈硬化も身体がサビていることが原因です。

 

認知症(アルツハイマー病)

他には、認知症です。アルツハイマー病という病気がありますが、アルツハイマー病の脳の局所では非常に高い酸化ストレスが測定されております。

 

脳神経関係

脳神経関係だと、脳卒中、パーキンソン病、それからALSなども酸化ストレスが関連しています。

 

アレルギー疾患

アレルギーという病気があります。

代表的なものは花粉症でありアトピー性皮膚炎であり、アレルギー性喘息というものがありますが、これも全て酸化ストレスが関連しています。

 

炎症性疾患

そして、アレルギーになると炎症が起きるわけですが、炎症性疾患、これも全て酸化ストレスが関連しています。

 

有名な政治家がかかってしまった有名な炎症疾患に大腸性疾患という病気があります。

これは大腸の粘膜が非常に高い酸化ストレスにさらされて炎症が起こってしまっているわけですが、炎症があるところには全て酸化ストレスが関連していると思っていいと思います。

 

最後に

一般的には、存在する全ての病気のうち150種類が酸化ストレスと関連していると言われていますが、ほとんどの病気がそうだと考えていただいていいでしょう。

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