醸造酒と蒸留酒の二日酔い!迎え酒で二日酔い撃退?!
2019.08.10
ワインや日本酒を飲んだ翌日は二日酔いがいつもよりひどい!ということはありませんか?体質や体調にもよりますが、ウイスキーや焼酎を飲んだ翌日よりもワインを飲んだ翌日の二日酔いの方が強烈だと感じる方の声を良く耳にします。
今回はお酒の種類と二日酔いの関係についてお話します。
醸造酒と蒸留酒
二日酔いがひどくなると言われるワインと日本酒は両方とも醸造酒です。ウイスキーや焼酎は蒸留酒です。
蒸留酒は香り(香料)とアルコールしか入っていません。
醸造酒の場合は、例えばお米とかブドウを漬け込んで作りますので元々お米やブドウに入っていたタンパク質、アミノ酸が大量にそのお酒の中に残っているのです。
二日酔いと関係するのはこの醸造酒の製造過程と関連していてお酒の中に残っている雑味が原因と考えられます。
参考
(https://antioxidantres.jp/column064/)
(https://antioxidantres.jp/column071/)
ワインの場合
ワインを作るのにはブドウを1番搾りでぎゅっと絞ってできたブドウジュースを使います。この1番絞りのブドウジュースを使ってワインを作ると非常にいいワインができます。
ところが1番絞りで使ったブドウを2回も3回もプレスをするのですが、後から出てくる2番絞り、3番絞りには、非常に雑味成分といいますか、皮や種からでてきたタンパク質、アミノ酸が入ってしまうのです。この雑味成分が多いと悪酔いをする人がいるということなのです。
日本酒の場合
日本酒は原料であるお米の外側を削って削ってお米の芯の部分だけを原料にした日本酒があります。これは吟醸純米酒や大吟醸純米酒などと言われ、悪酔いしにくいと言われるものです。
また外側を削ることを精米というのですが、お米を芯だけでなく全部使った日本酒もあります。山廃(ヤマハイ)や山廃仕込み(ヤマハイジコミ)などと言われ、お米を全部溶かして原料にする技術です。このような日本酒はアミノ酸などの雑味成分が非常に多いので、二日酔いをする方がいるようです。
ワインや日本酒で通常よりひどい二日酔いになる方は
ワインや日本酒を飲んだ時にはいつもより二日酔いがひどい!という方は、雑味成分の少ない醸造酒、ワインは一番搾りを使ったもの、日本酒はお米の芯のみを使ったものを選んで飲んでいただくか、ワインや日本酒ではなくウイスキーや焼酎のような蒸留酒を飲んでいただくといつもよりひどい二日酔いになってしまうという問題は解決できると思います。
お酒で二日酔いを撃退?!
二日酔いの状態の時に、「更にお酒を飲む」という「迎え酒」といわれる方法が二日酔いの症状緩和に有効な場合があります。
それは二日酔いで頭痛がしている時です。この時は血管が収縮して脳に十分な血流がいかないという状態です。
このように頭痛がする場合には、少量のアルコールを飲むことで、血管が弛緩することがあります。これはアルコールには血管を弛緩する作用があるため収縮していた血管が緩んで広がり血流が改善して頭痛が収まることがあるのです。
しかし「迎え酒」をして頭痛が消えても、アルコールの血管を弛緩させる作用が消えるとまた元通りに血管が収縮してしまうので、決しておススメではありません。
「迎え酒」をするよりも十分な水分、糖質、それから、ミトコンドリアを活性化させてアセトアルデヒドを代謝させる食事であるタンパク質を食べていただくことをおすすめします。
最後に
楽しくお酒を飲んだ翌日に二日酔いになってお酒を飲んだことを後悔することになるのはとても残念です。健康を考えてより楽しくお酒を飲むためには、過度な飲酒を控えるだけではなく、飲むお酒の種類や自分の体質に合った飲み方を習慣つけること、また二日酔い対策をしっかりして飲む際には空腹で飲まないようにしたり、体調に合わせて飲む量を調整したりすることが大切です。
個人差はもちろんありますが、適量と考えられるお酒の量は、1日あたり、ビールなら中瓶1本(500ml)、清酒なら1合(180ml)、ウイスキーやブランデーならダブル1杯(60ml)、焼酎は0.4合(72ml)、ワインは2杯(240ml)ですので、目安にしてください。