2020年5月8日コロナウイルス感染症に関する疑問・質問に抗酸化研究者が直接回答します

2020.06.30

 

 

動画内容を文字で読みたい方はコチラ↓

 

コジマ:皆さん、こんばんは。今日はこのチャンネルで生配信をしております。私は進行のお手伝いを致しますコジマと申します。よろしくお願い致します。

質問に答えていただくのが犬房先生です。よろしくお願い致します。

 

 

犬房:よろしくお願いします。

 

 

コジマ:そして田中さんです。よろしくお願い致します。

 

 

田中:よろしくお願いします。

 

 

コジマ:そして随時このyoutubeチャンネルの方にチャットで皆さんが書き込めるようになっていますのでそこにいただいた質問に随時答えていくという時間にしたいと思います。ぜひこういう機会ですのでぜひ何でも普段思っている医療の質問を書き込んでください。

増えていますね。今10名以上の方が入っていますね。

 

 

田中:せっかくなので先生、最近、配信いただいた直近の川崎病とかの動画に関してもしよろしければコメントいただければ。

 

 

犬房:そうですね。川崎病に関しては実は私はtwedeeeXを作って、今から3年くらい前に川崎病の勉強を一時期やったことがありまして、本当に小さい子供さんが感染して重い後遺症が出るわけなんですね。

で、治療の方法というのが非常に限られていて、酸化ストレスが原因だということは分かりきっていたので、なんとかTwendee Xでそういう小児の方を治療するというか酸化ストレスを抑えることができないかなということをずっと考えていたんですね。

 

そうしましたら今回のCOVID19の感染に関して、元々あったんだとは思うんですが、報道が出てきたのがスペインとニューヨークからで非常にたくさんの小児の方で血管炎を起こしていると。これは川崎病と全く同じ構図ですよね、ということなんですね。

 

で川崎病自体が原因不明といわれているのですが、教科書にはそう書いてあるのですが、爆発的に増える年とたいして増えない年があるんですね。つまり周期性というのがある。これはやっぱりウイルスに関連しているのではないかという説もずっとあったのですが、そういう意味で今回のコロナウイルス、COVID19の感染でたくさんの川崎病の患者さんが出たということはやはり、ウイルスの原因というのがかなりあるのではないかという風に私自身も思っています。

 

 

コジマ:はい。私も今医学部の学生をしていますけれども実際に小児病棟に入院中の患者さんで川崎病の子は何人もみました。診療にあたっている小児科の先生にも聞いたのですが、やはり季節性というかなぜか入院患者さんの中に川崎病の方が一気にガッと増える時があるということなので、その先生方も教科書的には原因不明の血管炎となっているけれども何か感染で保育園とか幼稚園で接触することでの感染だとかそういったものがあるのではないかというお話を私も聞いたことがありました。なので今回のコロナウイルス関連でまた川崎病が話題にあがっているというのはとても興味深いなと思います。

 

 

犬房:そうですね。その川崎病の本質なんですが全身に血管炎が起こるわけですね。で、その血管炎がなぜ起こるかということなのですが、2つ理論があって1つは酸化ストレスが非常に高くなる。そうすると酸化ストレスだけでも動脈の血管の中にある内皮細胞を障害するのですが、あと酸化ストレスが上がることによってやはりサイトカインが出るんですね。いわゆる白血球から免疫物質が出るんですけれどもそれも血管炎を起こす大きな原因になっていると、そして今回もやはりCOVID19が酸化ストレスとサイトカインで内皮細胞がダメージを受けているだろうという風に言われているのですが、酸化ストレスをちゃんと測定したデータというのが今このCOVID19ではないんですね。

 

論文になっていたりするものはないのですが、元ローマ大学の医学部の教授でユージニオ先生という方がおられて酸化ストレスの測定をする液体中の過酸化水素を測定するフリーカルペという機械の測定なんかをよくやっておられる方なんですが、私が「患者さんの酸化ストレスを測定してください」と依頼したら何十名かを測定されて血液中の過酸化水素が爆発的に増えているというデータが出ているとメールを送ってこられました。

 

あと酸化ストレスの高い方はその中の一部は抗酸化力も上がっているデータもあるということでそういう意味では上がった酸化ストレスを抗酸化力で抑えこもうと反応が起きているのかなと思います。詳しいデータはこれから出てくると思います。

 

 

コジマ:このCOVID19で酸化ストレスが上がっているということはあまりまだ一般的ではないと言いますかどうしても呼吸器疾患ということが一般的な患者さんというか一般市民レベルも医療従事者も呼吸器の疾患だからまず肺をどうにかしなきゃいけないということに皆さんすごく注目していると思うのですが、先生はこの病気は全身疾患という風に考えていらっしゃいますか?

 

 

犬房:そうですね。間質性肺炎がこのCOVID19の本質であるというのを3月13日youtubeでビデオで上げたんですけれども、このウイルス性の間質性肺炎というのは細菌感染と違いましてアレルギー反応なんですね。

だからアレルギー反応ということはいわゆるアレルギーというのは基本的に免疫のバランスが崩れた状態なのですが酸化ストレスが非常に高い状態で免疫のバランスが崩れるんですね。だからその肺炎だけではなくて例えば他の臓器にも障害が起きたりですね。今回は血管炎が取り上げられているのですがそういうものを起こす大本は何かと言いますと、酸化ストレスですよと。という認識が皆さんまだ共有できていないというか分かっていないというのが、本質なのかなと思っております。

 

 

コジマ:先生、ちょうど今質問がきたのでお読みします。

「東京都の感染者は3日連続50人以下ですが連休中の検査数を減らしていることが原因だと思っています。3月末から4月にかけて感染数が増加したのも検査数を増やしたことが原因だと思っています。この認識は間違いでしょうか?」という風に今コメントでいただきました。

この感染者数の増えたり減ったりといことは検査数と連動しているのではないかということですが、この点は先生はいかがでしょうか?

 

 

犬房:少し別の方面から申し上げますが、しばらく前にとある東京の医療施設で200名の方の抗体があるかどうかの検査をされてそれを報道された新聞があるんですね。

それによると医療従事者で抗体を持っていたのが11%、一般の方で抗体を持っていたのが6%、そういうことを考えますとこれは検査されたのが4月の半ばくらいだと思うのですが、既に東京都民の方で言うと6~8%の方が感染されているんですね。

抗体があるということは感染をされているというだけどこれは症状が全くなかったり、ちょっとした風邪ひきくらいで終わっているという方がかなり多いというわけなんですけれどというのがその時に測定された200名の方というのは感染しているかどうか分からないという状況だったんですね。

 

だから例えば8%程度という数字で考えるとですね、東京都で1200万人くらいおられるんですが100万人くらいは既に感染しているので、ですからPCR検査やって増えたかどうかとか、しなかったから減ったかどうかというのはあまり意味がないと私は考えているのです。

 

と言いますのもPCR検査自体が陽性なら陽性として出る確率が3~7割という報道されているのです。じゃ、まぁ5割としたら当たるも八卦当たらぬも八卦のようなものだと。それよりも感染者数が増える増えないではなくて症状があって肺炎になった人をどうやって救うかということを考えなきゃダメなんですね。ですから医療機関を何か所かたらい回しにされた挙句、検査の結果が出るのを一週間待っていたらその間に急に悪くなって亡くなったという例もあるわけなのです。

 

それは検査を待ってどうこうではなくって、基本的に私が思いますのは間質性肺炎があったらコロナを疑う、これは3月末に安倍首相が記者会見で申された言葉なのですが間質性肺炎があって呼吸困難とかあればこれはもうコロナだと診断して治療を始めた方がいいわけなのです。

つまり待っている間に重症化するのです。アレルギー反応だから。それを防ぐためにはもうすぐに治療を開始した方がいいと私は個人的に思っています。

 

 

コジマ:はい。わかりました。ありがとうございます。次の方の質問も来ていますのでお読みしたいと思います。

「兵庫県のある病院の研究チームが4月7日までの8日間に外来を受診した患者1000人の血液検査をしたところおよそ3%が新型コロナウイルスに感染したことを示す抗体を持っていたと発表した。これも先ほどの先生のお話と同じようなことだと思いますがこの件についてどうお考えですか?」というコメントが来ております。

 

 

犬房:コロナの感染がどんなスピードで増えているかということを考えますと4月の初めで3%であれば私はもしも今行えば10%超えているのではないかと非常に感染力が強いのでね。という可能性があるかなと。それで先ほどの東京都のも私は適当に8%、10%との感染者がいると言っていますが、可能性はあると私は思います。

 

ただし基本的にダイヤモンドプリンセス号というのは非常に閉鎖空間だったんですね。船の中で。そこで700名いくらかの患者さんが感染が出たのですが8割は無症状、つまり咳すら出なかった肺炎どころかね。全く無症状ということは全国民が10%既に感染していたとしても8割は無症状、そして多くの方はちょっとした風邪ひきかなで終わっているんですね。

だから感染者数が多いということは全然意味がなくていわゆる重症化する人をいかに早く見つけてその人達を救うか、もしくは健康な人を隔離するというような発想は今までなかったんですね。

 

例えばエボラウイルスとかペストとかって言うと、感染した人を隔離するというのが常識だったのですが、今回は自宅に健康な人を隔離して外へ出るなと言う、これはやはり物理的に限界があるんではないかと。ですからこの酸化ストレスがこの病気の本体だとすると高齢者で基礎疾患のある人、若い方でも肥満があったりタバコを吸ったり基礎疾患がある人、こういう人達の抗体検査をやって抗体ができていなければ隔離する、これが医療コストも下がりますし非常にリーズナブルではないかなと。

 

やはり健康でかつ抗体がある人というのはどんどん外に出て行ってお仕事とかをして経済を回していただくのが良いのではないかと、これは個人的な考えですよ。個人的なね。と私は思っています。

 

 

コジマ:はい。今コメントでですね、「検査の正確さ、検査をした後が問題だと思います。」というご意見もいただいていますが、まさに検査で数がどうだったではなくてその先にどうするかということが大事ですよね。

 

 

犬房:そうなんですよね。ですから抗体検査に関してはですね、スイスのロシュがほぼ100%の確率で検出できるというキットを作りまして米国でもうじき認可されるのですが、それが広まって守らなきゃいけない人達の検査をまずしてですね。

 

その高齢者で基礎疾患があっても抗体があればもう別に感染しないのですから普通に生活していただければよろしいのです。安心して。そういう方向に本来は行政がやっていただくといいのではないかなと思っています。

 

 

コジマ:はい先生、他にもコメントや質問をいただいていますのでお読みしたいと思います。冒頭で川崎病のお話をしていたのでまずこちらのコメントをピックアップしたいと思うのですが「コロナ患者が急変する理由は血栓というのはどういうことでしょうか?もし血栓だとすればどのようなことに気を付けるべきでしょうか?」というご質問です。

 

 

犬房:まずアメリカの血栓止血学会が出しているCOVID19感染のガイドラインというのがあるんですね。それは間質性肺炎がCT検査で見つかった時点で血栓ができる可能性が高いので低分子ヘパリンを投与しなさいということなのです。

 

じゃぁこれはなぜかと言うと、なぜ血栓ができるかと言うと私はずっと発信していますが今回のコロナウイルスというのは非常に酸化ストレスが強く出る、そして酸化ストレスがたくさん出ると動脈の中の血管内皮、これは血液が凝固しないように作られている物なのですがそこがダメージを起こすと非常に血栓ができやすくなるそして先ほど間質性肺炎のところでも申し上げましたが酸化ストレスが上がると白血球から生理活性物質、サイトカインがたくさん出ますね。

 

炎症性物質インターロイキンの6なんかがメインなのですがそれが出ると更に血管内皮がダメージを受ける、そうすると血管炎を起こすのです。

 

 

血管炎があるというのが例えば川崎病の特質なのですがつまりそこで血管内皮が障害されて血栓ができやすくなるのが1つ、でもう1つサイトカインストームという言葉を皆さん聞かれたことがあると思うのですがいわゆる免疫の暴走なのですが免疫の暴走が起こるとDICという反血管内凝固症候群というのですがいわゆる血管内で血液凝固が起こるんですね。

 

その凝固が起こると当然血栓ができるとだからアメリカの例でも30代、40代で脳梗塞なんか普通は起こさないような年齢なんどだけれども症状もたいしたことないんだけれども脳のCTを撮ってみたら脳梗塞ができていたというような症例があります。

だから休息に悪くなる時には肺とかに血栓が出来る可能性、そして脳梗塞なんかができているという可能性は大いにあると考えます。ですからまぁ酸化ストレスなんですね。

 

 

コジマ:はい。まず血栓を作らないように酸化ストレスを上げないように制御していくということが大事だということですね。

 

 

犬房:そうですね。ですから一定以上の間質性肺炎があれば低分子ヘパリンというのは私は投与してもいいのではないかなと思います。

 

 

コジマ:はい、わかりました。他にも質問をいただいています。検査に関してのご質問が多いんですが先にお薬に関する、治療法に関するご質問がきています。「新型コロナウイルスに感染した人が医師からアビガンの副作用の説明を受けてアビガンを止めて漢方を数種類処方されて回復したという報道がテレビでありましたが漢方も有効なのでしょうか?」というご質問です。

 

 

犬房:漢方薬についてはですね、私ある考えを持っていまして日本で病院で健康保険の適用で使える漢方薬が何種類かありまして二十何種類かあったと思うのですが、この全てが有効性試験と安全性試験を行っていないのです。よろしいですか?お医者さんが処方する漢方薬全て安全性試験も有効性試験もやっていません。

 

 

コジマ:そうなんですね。保険適用で入院中の患者さんなどによく使われているのを消化器外科とかでみたことがありますし婦人科とかではすごく日常的に使われていると思うのですが安全性試験は行われていないんですか?

 

 

犬房:はい。安全性試験は一切行われていません。で、私は25年間外科医をやりましたが自分から患者さんに漢方薬を処方したことは一回もないのです。なぜかと言うと安全性試験と有効性試験がないからです。

ですから今回のCOVID19の感染に関して漢方薬が効果がある可能性はありますが、エビデンスはないと思います。

 

 

コジマ:はい。恐らくそのような報道があったということで期待してしまう方もいると思うのですが、どうしても報道というのはたった一人の方の経過でたった一症例であってもそのように報道されてしまうので期待を持ってしまうという方がいらっしゃるかもしれませんね。それが必ずしも皆さんに当てはまるというわけではないということですね。

 

 

犬房:そうですね。どちらかと言うと漢方薬というのはたくさんの物が混ざっていますよね。単一成分ではなくってだからそれがたまたま少し効果があったのかそれともご本人の免疫力が上がっていって自然に治るところにその漢方薬を飲んだのかというのは、これは分からないです。

 

ただ漢方薬でも、これは一言追加しておきますが、甘い草と書く甘草(カンゾウ)というのがありますね。これは肝炎の時とかに効くと言われているのですがこの甘草から取り出したグリチルリチンという成分はいわゆる医薬品として肝炎の治療などにも使われていてこれは西洋医学になっています。

 

 

コジマ:はい。私も勉強したことがあります。漢方薬と言いますと一般の方ではすごく穏やかに効いて副作用もなく優しいというイメージがあると思いますが甘草も含めて副作用があるものが実は結構多いのが事実ですよね?

 

 

犬房:そうですね。小柴胡湯なんかはですね、いわゆる肺線維症という間質性肺炎の大本になる肺線維症でもうたくさんの人が亡くなっています。あと漢方薬は何か症状があったり調子が悪い時に、短期間飲んでそれが2週間なのか2ヵ月なのか分かりませんがそれで改善がみられてない場合には中止するのです。

これが中国ではスタンダードなのですがなぜか日本では2年、3年と処方しておられるお医者さんがおられるのですがそれは当然副作用が出るベースになるかなと個人的には考えています。

 

 

コジマ:はい。ありがとうございます。先生他にもお薬のご質問がありまして「レムデジビルが国内で特例承認されましたがこんなに早く承認されたものを治療薬として使用して大丈夫なのかと心配になります。というコメントがきています。

 

 

犬房:承認するのは政府のお役人なんですが個人的な意見を申し上げます。レムデジビルは今回のCOVID19の感染に関して致死率を改善することはできなかったんですね。

つまり生きるか死ぬかということに関しては有効なエビデンスがなかったんです。ただし治療期間が短くなった。ですから死ぬ人を救うことはできないんだけれども治る人の治療日数がちょっと減ったというのが現状でございます。

 

そして副作用は4人に1人が結構重い腎臓の障害が出ると報道されていますのでどちらを天秤にかけるかは治療を受ける方が判断されるということになると思います。つまり承認されたからと言って、患者さんがみんな使えばいいというものではないという風に個人的には考えます。

 

 

コジマ:はい。非常にリスクが高い薬であるということが言えるということですね。先生それからですね。ご質問が増えてきておりますが、これは私も先生にお聞きしたかったところです。

「コロナは肺がやられてしまうから陰性になっても元の身体に戻らないと言われていますが本当でしょうか?」というご質問です。私も自分が学んだ知識では間質性肺炎というのは肺の繊維化が起こってしまうので、肺の線維化というのは不可逆的なものと、元に戻らないという認識があるのですが、そうするとウイルスが減っていって陽性から陰性化したとしても肺のダメージというのはそのまま残るのではないかと私も思っていたのですが、その点はいかがでしょうか?

 

 

犬房:まず間質性肺炎は2つあります。1つは特発性の間質性肺炎、これは日本では難病に指定されているのですが原因は分からないんだけれどもどんどんどんどん肺の繊維化が進むということなんですね。今回のCOVID19に関して言うとウイルス性の間質性肺炎なのです。そして軽症とか中等症の方はウイルスが消えた場合には間質性肺炎は消えているので繊維化は残らないと考えています。

ただし中国などの報道からも分かるように局所的に非常に強い炎症が起こった場合にはもう蜂の巣状の穴が空いた肺になるのです。病理所見もありますが、そこまでいってしまうと元には戻りません。そしてそういう方が万が一助かったとしても、炎症が強かったところには酸化ストレスが非常に長く残るんですね。そして特発性の間質性肺炎の方もそうなのですが特発性間質性肺炎を起こして5年くらい経つと酸化ストレスがそこへたくさんあるものですからがんができるのです。

 

肺がんのリスクが上がるということが分かっています。だから今回のCOVID19も局所的に非常に強い肺炎が起こった場合にはそこは呼吸ができないし、肺がんのリスクが上がるのではないかと考えています。

 

 

コジマ:はい。そうするともし感染したとしてもそこまで重症化させないということが本当に大事になってきますね。長い目で寿命みた時にもがんのリスクを減らすという点で非常に大事かなと思います。

 

 

犬房:そうですね。ですから間質性肺炎が分かった時点で重症化するかどうかを見極めて治療をどうゆう風にするかというのが重要なんですが、実はそのウイルス学会や呼吸器学会が出しているいわゆる声明を見ると、こうやって治療しましょうという治療のスタンダードがないんですね。

ですから現場のドクターは非常に困っているのではないかなという風に思います。

 

 

コジマ:はい。先生また間質性肺炎についてのご質問がきましたのでお読みします。「間質性肺炎になった時の見分け方というか自覚症状や予兆みたいな症状はどんな症状なのでしょうか?」ということです。これは一般の方が自分の感覚で間質性肺炎かなと気付くと言うのは結構難しいんじゃないかなと思うのですがやはり画像を撮るのが一番かなと思うのですがいかがでしょうか?

 

 

犬房:そうですね。CT撮れば一瞬で分かります。自己症状としては肺の下の方で後ろの方が肺炎が最初に始まるのです。

で、その息苦しさを何か背中に重い物を背負ったような感覚だという風にコメントされた患者さんがおられるのですが、そういう感覚とあとは呼吸困難、あと酸素がもし身体に入っていないのであれば爪の色を見てもらえば分かるのですが健康な人の爪の色というのはピンク色ですね。

それがどす黒い紫色になっていると、これは酸素が入っていない可能性が高いのでその状況になると自宅待機ではなくて医療機関を受診していただくいうのが正しいと考えます。

 

 

コジマ:はい。この爪の色の検査は私も実習で今医学部にいますけれども学んだ時に皆さんこれはおうちでできるのでやっていただければと思ったのですが、押すと爪の色は白くなりますよね?これが離すとすぐに色が戻ると思うんですがこの戻るのに2秒以上かかるとですね、何か病気のサインと言われていますのでちょっとこれもおうちでできる1つのきっかけとしてやっていただくといいかなと思いました。先生いかがでしょうか?

 

 

犬房:2秒ルール、今日初めて聞いたんですけれどそれ良い方法ですね。

 

 

コジマ:はい。血行障害あとは酸素がうまくいっていない場合はこの青白く、白くなる爪が1.2としても戻らないということがあります。やってみて下さい。

他に質問をいただいています。「抗酸化剤と抗ウイルス薬の同時投与に関してどのようにお考えですか?」というご質問です。

 

 

犬房:抗酸化剤ですが非常に強力な抗酸化剤があるんですね。脳梗塞とかALSの患者さんに使われているエダラボンという薬なんですがこれを私は非常に重症化して人工心肺のECMOを使っているような症例には投与すればかなり改善すると考えています。

抗ウイルス剤はウイルスをターゲットにしているので両方使ってトラブルというのはないと思いますのでそれぞれの別個の副作用があると思います。だから同時投与はOKだと考えます。

 

 

コジマ:はい。わかりました。あと日常生活についてどういう風に気を付けたらいいかというご質問なんですけれども「マスク着用は危険だと思うのですがどう思いますか?つまり外で昼食を摂る際にマスクを取ってマスクの表をテーブルに置いて食べますが食べながらそのお箸や調味料などを移動させる際に口にあてるこのマスクの面が裏面が上を向いているのでそのお箸とか調味料を取る時の様にマスクの上を通過する時に新型コロナが微量ながら落ちると思うのですが。」非常に詳しいご質問なのですが、そうですね。

日常生活で私達、マスクを毎日着けていると思うんですがそれをこう外した時とかちょっと食事で置いた時にはどういう風にすれば一番リスクを避けられるでしょうか?

 

 

犬房:これは先週のライブの時に教室の岡田助教が説明をしたのですが我々の身体は少量のウイルス、今回のコロナウイルスの少量が入ったくらいだったら中々すぐにそれで感染するというんではないんですね。

ですから入ってくるウイルスの量が多いとやはり問題なのでそれはちょっと本当に飛沫があるとかですね、マスクの表面に付いたものというよりは例えば、痰とか唾とかですね、そういうウイルス量の多い物を注意すれば良いので、ですからマスクを必死になって表裏とか耳から外す時に紐で取ってというのも大事なんですけれども、知らず知らずのうちに手に付いたものを口に入ったり目を触ったりするのを予防する方が大事ではないかなと思います。

ですからそこまで必死になることではないかなと思います。

 

 

実はマスクを中国の方では生徒さんにさせて体育の授業をやっておって100m走とかをやらせるんですね。で、急死の症例がたくさん報告されていまして、それは酸欠になったのだろうと個人的には思っております。

あとジョギングする時にもマスクしようとか言っている人もいるのですが周りから2m以上離れていたら僕はジョギングとかきつい運動をする時にはマスクはリスクにしかならないのではないかなという風に考えています。

 

 

コジマ:はい。マスクの使い方も時と場合に応じてということですね。

 

 

犬房:そうですね。

 

 

コジマ:はい、わかりました。それからこの質問にいきましょう「20年程前に肺炎で入院した経歴があります。そのため今回のコロナウイルスには非常に神経質になっています。過去に肺炎の既往歴があれば肺炎の既往歴がない方と比べて重症化しやすいのでしょうか?」というご質問です。

 

 

犬房:その肺炎が何だったかというのがポイントだと思うんですね。もしも例えばウイルス性の間質性肺炎とかを起こしているんであればまた感染を起こす可能性も高いかもしれません。

というのが例えばインフルエンザウイルスの大流行した2009、2010年の時なのですが、世界中からやはり間質性肺炎が報告されているのです。

 

そういう風に間質性肺炎を以前起こした方だったらやはり起こしやすい可能性があります。ただウイルスではなくて細菌ですね、いわゆる肺炎球菌とかの細菌で感染するものだったらこれはまた別の問題ですね。ウイルス免疫といわゆるバクテリアの免疫は違いますので。

 

 

コジマ:はい。そうですね。一般的な風邪をこじらせての肺炎と言いますと風邪はウイルスが多いですけれどもその後は細菌性の肺胞で起こる肺炎が一般的かと思いますので今回のようなウイルス性の間質性肺炎というとはまた少し違うのかなと思います。

お答えとしましては前回の肺炎がどういった肺炎だったかによって重症化リスクは違いますよということですね。

それからワクチンについての質問もきています。こちらも大変みなさんの関心の高い分野だと思います。「大阪府の吉村知事が大阪独自で新型コロナ感染症の予防ワクチンの開発を進めているという報道がありますということです。」私はこれはまだちょっと調べていないところなんですが「これについて期待していいものでしょうか?」というご質問です。

 

 

犬房:まずワクチンですが世界中の企業が作ろうとしています。そしてできたという報道が一瞬アメリカでもあったのですがその後報道が続いていないんですね。

通常は作るだけで半年から1年かかります。そして安全性試験をやって、みなさんの手元にワクチンが届くのは通常は2年かかるんですね。

 

例えばコロナウイルスに関しては日本の企業が2003年のSARSの時にワクチンを作りました。作るのに半年かかって安全性試験の半年かなんかを待って1年ちょっと経った時にはSARSウイルスは無くなっていたということでして今回もいつまで今回の新型コロナが続くかどうかは誰も知らないですね。

第二派、三派があると言っておられますがSARSの時は非常に早く収束したんですけれども通常の1年半とか2年を待っていてそのワクチンができればハッピーかというところにたどり着くかどうかは私は分かりませんが難しいのではないかと思います。

 

でそれとワクチンに関して言いますとワクチンも副作用ゼロではないですよね?ですからそういう意味でワクチンができたら全てハッピーという状況にはならないと個人的には思います。

 

 

コジマ:はい。また過剰な期待はしない方が良いというのが現段階で言えることでしょうか?

 

 

犬房:そうですね。そういうことを考えるよりもやはり今できることをちゃんとやっていって準備をするというのが良いと思います。

 

 

コジマ:はい。先生今できることと言いますと盛んに言われているのは手洗いだと思うのですがこのようなご質問もきています。「手洗いしすぎてアカギレを起こしています。新型コロナウイルスはこういう傷口から直接入るのでしょうか?」というご質問です。

 

 

犬房:傷があった場合には入る可能性は無きにしも非ずですが先ほどやはり申しましたようにそれなりの量のウイルスがそこにつかなきゃならないんですね。それから考えるとやはり顔の目、鼻、口、これから入ってくるというのが一番多いと思います。

 

 

コジマ:はい、そうですね。傷口というよりも手でこういうところを触るリスクの方が高いというkとですね。

 

 

犬房:そうですね。ですから傷口はあまり心配しなくてもいいのではないかと思います。

 

 

コジマ:はい。先生もドクターでいらっしゃいますが私も医学部の学生ですけれども物凄く手を洗うと確かに荒れるというのは現実にありますがしっかり手を洗った後にハンドクリームをつけたり保湿をすることは問題がないので多くの医療スタッフがそのようにしていると思いますのでそういうものをうまく使っていただければなと思います。

 

それからですねお子さんがご質問がきています。「今10歳の娘さんが、3歳、4歳の時にマイコプラズマ肺炎を2回やりましたがあまり神経質になる必要はないという理解でよろしいでしょうか?ウイルス性肺炎と細菌性肺炎は違いますか?」ということです。

 

 

犬房:ウイルス性肺炎と細菌性肺炎、マイコプラズマはどちらでもないんですけれども2回かかられたというのはご心配かもしれませんが小さい時ですよね?直近でなければそんなに心配することではないと思います。

 

 

コジマ:ですがお子さんをお持ちの方で重症化すると言われているのが1つは喘息がありますよね?喘息があるお子さんは重症化のリスクが高いと考えてより予防を積極的にした方がいいですよね?

 

 

犬房:そうですね。2009年2010年のインフルエンザウイルスの爆発的感染があったのですがその時に死亡された方のリスクを調べていて喘息の方は普通の方と比べて4倍のリスクがあったという風にいわれているので喘息の方の、これは子供さんも大人も同じなのですができるだけ感染しないように十分注意をしていただいた方がいいと思います。

 

 

コジマ:はい、わかりました。ありがとうございます。先生そろそろいいお時間になってまいりましたのでいったんこの辺りでご質問を…

 

 

犬房:まだだいぶきてますか?あと2つくらいでどうでしょう?

 

 

コジマ:ではこちらを読んでみます。少し専門的な質問になりますが「トシリズマブと抗酸化剤の同時投与も有効だと考えてよろしいでしょうか?」という質問なんですが先生こちらはお答えいただけますか?具体的な薬剤名が出てきましたがトシリズマブ、もしかしたらドクターの方からのご質問かもしれませんね。ここで具体的なお薬対して併用が可能かどうか、トシリズマブは分子表的治療薬ですね、関節リュウマチですとか特発性関節炎の治療に用いられるインターロイキン6受容体モノクロナール抗体ということですがこれと抗酸化剤の併用がどうかというご質問です。

 

 

犬房:抗酸化剤は副作用がないものであれば別に併用はかまいませんがIL6に関してはリュウマチというのはだからIL6がターゲットにする場所があるわけです。それが関節の内包とかということになるんですが、これは今回のコロナは免疫の暴走が起きた時には血液中の白血球からいきなりIL6がどんっと出るのでレセプターどうこうではなくってIL6が出るのを抑えなきゃいけない、もしくはその免疫を抑えなきゃいけない。

 

ですから免疫抑制剤の方が有効だったという報道もありましたのでこの薬を今回のCOVID19に使っているかどうかというのは私、知らないのですがもっと広い意味で効果のある抑制剤の方が即効性があるのではないかと考えます。

 

 

コジマ:はい、ありがとうございます。あとはですね先生が開発された抗酸化剤がありますけれどもそれの使い方についてのご質問がきているのでお読みします。配合名はTwendee Xですけれども商品名はオキシカットとして販売されていますが、「このオキシカットについて日常的に用いた方がいわゆる免疫を付ける意味でいいですか?」というご質問です。毎日食べた方がいいですか?という趣旨だと思うんですけれども。

 

 

犬房:酸化ストレスというのは毎日我々の身体の中で作られるんですね。呼吸でとった酸素を使ってミトコンドリアという小器官でエネルギーを作ってくれるんですが、その身体に取り入れた酸素を使わない部分が2%くらいあるんですがそれが大本となって酸化ストレスができます。

 

だから毎日毎日酸化ストレスができてくるので基本的に高齢者になったりそれから基礎疾患があると酸化ストレスが高くなるので毎日できてくるものは毎日消去すればそれでOKと。だから基本的にはもしも酸化ストレスが高いような基礎疾患や高齢者であれば毎日摂った方が効果は高いと考えます。

 

 

コジマ:はい、ありがとうございます。日に日に溜まっていくのをその日のうちにしっかり無くしていくというのが大事ですね。

 

 

犬房:そうですね。

 

 

コジマ:色々ご質問もいただいているんですけれどもこちらを最後にお読みしたいと思います。「喉のイガイガが気になってしまうのですが、問題ないでしょうか?」この問題ないでしょうかは恐らくコロナウイルスに関して問題ないでしょうかということだと思うんですが、喉のイガイガこの点いかがでしょうか?

 

 

犬房:よく言われるエヘン虫ですよね?喉のイガイガだけならば心配はないと思います。と言いますのがこれは政府も発表しているのですが高い熱が続くこれが1つの目安なんですね。

ですから喉のイガイガだけでコロナを疑ったり心配する必要はないんではないかなと、発熱があるというのがやはり感染の明らかな症状の1つと言われていますので喉のイガイガだけではあんまり心配しなくてもいいかもしれません。

 

 

コジマ:はい、そうですね。この時期ちょうど花粉症もあってそういった症状の方もいると思いますのでマスクを使うといったコロナ対策も含めてしっかりやっていくとそういった一般的な風邪だとしても防げるかと思いますので、やれることを粛々とやるというのがよろしいでしょうかね。

 

 

犬房:そうですね。

 

 

コジマ:はい。ではちょうどいいお時間となってまいりましたので、主だったご質問には答えてこられたかなと思いますのでまた折を見て先生、こういった形で開催していきますか?

 

 

犬房:そうですね。また告知をして開催したいと思います。今日はどうもありがとうございます。

 

 

コジマ:ぜひ皆さん今後チャンネル登録していただけますと生配信になった時にみなさんのスマホやPCに通知が届くようになると思いますので、ぜひチャンネル登録をして次回の配信をお待ちください。ではこれで失礼致します。ありがとうございました。

 

 

※当動画・テキストで公開している内容は、岐阜大学 抗酸化研究部門 特任教授 犬房春彦の個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません