お酒と睡眠は関係がある?

2018.08.02

 

お酒を飲むと眠くなる人、お酒を飲んだ日は眠れなくなる人など、いろんな人がいると思いますが、今回はアルコールと睡眠の関係についてお話したいと思います。

 

 

アルコールの作用

アルコールにはいろいろな作用があります。そのひとつに「麻酔作用」というものがあります。飲酒によって体内に取り込まれたアルコールは胃や腸で吸収され、血液中に入り込んで肝臓や心臓、さらには大脳新皮質まで運ばれます。

 

大脳新皮質は物事を理性的に考えることや、言語機能をつかさどる部分なのですが、ここにアルコールの麻酔作用が働くことで大脳新皮質の働きが低下してしまいます。お酒を飲むと、理性が緩んで普段しないような言動をしてしまうことがありますよね。

 

それは大脳神皮質の働きが低下したから起こるのです。もっとわかりやすく言うと、アルコールを飲んでちょっとふっと気持ちいいかなという感じになるのが麻酔作用だと思ってください。その状態で寝ると、軽く麻酔がかかったような状態なので、眠りやすいとか、気持ちよく眠れるということは、あると思います。

 

よく電車の中で酔っ払って、グゥグゥ寝ている人を見たことがあると思いますが、そういう人達はアルコールの麻酔作用で眠っているのかもしれません。

 

お酒を飲むと眠りにくくなる時

逆に、お酒を飲むと眠りにくくなるということもありますよね。これもアルコールの作用のひとつです。体内のアルコールは肝臓で代謝され、アセトアルデヒドという物質になりますが、これは毒物なのです。お酒を飲むと、頭痛がしたり、動悸がしたり、心臓がバクバクすることがありますよね。それはこの毒物が原因なのです。

 

他にも、顔が赤くなるのもこのアセトアルデヒドが原因です。アセトアルデヒドは血管を開く作用があるのですが、それが頭痛の原因を引き起こします。ですから、アルコールを飲んで、アセトアルデヒドが出て、それが影響して頭痛がしている時などは特に眠りにくくなりますね。また、お酒に利尿作用もありますから、たださえ眠りにくくなっているところに、夜中に何度もトイレに行くために起きていたら、ますます眠れなくなってしまいますね。

 

最後に

 

いずれにしても、深酒をすると眠りにくいという原因にもなります。また「有害物質アセトアルデヒドhttps://antioxidantres.jp/column013/)」というお話で紹介しましたように、アセトアルデヒドは発がん性もあり、酸化ストレスを非常に高める物質でもあります。

 

アセトアルデヒドによる酸化ストレスが脳の中に蓄積している疲労物質とあいまって、身体に悪い影響を与えます。また、寝る前にお酒を飲むことを習慣化してしまうと、最初こそは麻酔作用で眠りやすいかもしれませんが、日を重ねるごとにだんだんと体が慣れてお酒の量が増えてゆき、アルコール依存症に陥る危険性もあります。

 

そういったお酒の悪影響を避けるためにもお酒の量はほどほどにして、飲酒を習慣化させずに、上手に付き合ってください。

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