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岐阜大学 ライフサイエンスリサーチセンター
抗酸化研究部門

岐阜大学 ライフサイエンスリサーチセンター 抗酸化研究部門

アルコールの抜ける時間は身体・性別・年齢で異なるのか?

2018.08.06

日本人はお酒に弱いとか、体格や年齢、性別と言ったことでアルコールに強いとか弱いという差はあるのでしょうか?

 

 

結論から言いますと、差はあります! 100人居たら、100人ともアルコールに対する強さは完全に違うと思って下さい。

 

アルコールに強い?弱い?


 まず、以前に『日本人はアルコールに弱いの?』(https://antioxidantres.jp/column014/)でお話しましたように、私たち日本人の多くを占める黄色人種はそもそも白人や黒人に比べてお酒が弱い傾向にあると言われているんです。

お酒を飲んだとき、体内に入ったアルコールは肝臓で代謝されて、その際にアセトアルデヒドという毒物が発生します。

このアセトアルデヒドは頭痛や動悸などを引き起こしてしまうのです。お酒が強いかどうかはこのアセトアルデヒドを無害な物質に分解させる酵素である「2型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)」の働きの良さが大きく関係しているのですが、残念なことに私たち日本人の半数近くがこの酵素の働きが悪いのです。だから、「日本人である」という段階で半数くらいの人がお酒に弱いということなんですね。

 

体重

 さらに、個人レベルの話で言えば、「体重の差」でもアルコールに対する強さは変わってきます。例えば、ビールを1本飲むとします。体重40キログラムの女性と体重100キログラムの女性で考えると、飲んだ量を体重で割ると、体重1キログラム当たりのアルコール摂取量は倍以上違います。ですから、酔い方も違いますよね。

 

やはり体重の軽い人が飲むお酒の量と体重の多い人が飲むお酒の量は、単純にはイコールとは言えません。

 

年齢

 そして、実は「年齢」によっても変わってきます。アルコールの代謝能力は若い方が高いんですね。また、先ほど少し触れたアセトアルデヒドという毒物が代謝の過程できた後、そのアセトアルデヒドは身体をサビさせる酸化ストレスを出すのですが、これを打ち消す力も若い方が強いわけです。

これは、20代の時はたくさんお酒が飲めたのに、50歳、60歳と年を取るにつれ飲めなくなるということになってくるということです。つまり同じ個人でも若い時と年を取ってからではアルコールに対する強さが変わるわけですね。

 

やはり、若い時の方がアルコールやアセトアルデヒドの代謝がいいということになります。

 

男女差

また、男女差についてですが、女性には女性特有の生理現象があります。つまり月経周期ですね。月経の時は、身体のホルモンのバランスが通常とはかなり変わるんです。

 

ですから、この月経の時にアルコールを飲むと通常の代謝の倍くらい時間がかかるということがわかっています。そういう時期には飲む量を減らすとか、飲まないということもよい方法だと思います。

 

最後に

 以上のように、個々人でどのくらいお酒に強いかは違いますし、またその日の体調によっても大きく変わってきます。女性は月経の時には要注意ですよ! 

冒頭でも言いましたが、100人居たら100人が違うのですから、自分に合ったお酒の量や飲み方をしっかりと見極めて、楽しく美味しくお酒を飲めるといいですね。