二日酔いになってしまった場合にどうすれば早く治るのでしょうか?
2019.08.01
今回のテーマは二日酔いになってしまった場合にどうすればいいか?という疑問にお答えします。
お酒が好きな方や仕事柄飲み会が多い方などは二日酔い、つまり飲んだ次の日の朝に酔いが覚めていなかったり、吐き気や頭痛がしたり、体調がおかしいな…という状態を経験したことがあると思います。
二日酔いのあまりの辛さに「どうしてあんなに飲んだんだろう…。」と飲んだことを悔やんだり、「もうお酒は飲みたくない」と思ったりするほど二日酔いは辛いものですよね。
それでは、二日酔いになってしまった場合、早く治すにはどうすればいいのか?をお話します。
二日酔いとは?
二日酔いとは、飲酒で体内に取り入れたアルコール(エタノール)が肝臓で分解される過程でできるアセトアルデヒドが原因です。
以前の記事「アルコールとアセトアルデヒドの分解について」(https://antioxidantres.jp/column016/)
でも紹介したように、通常であればアルコールは主に肝臓内のミトコンドリア内で分解され身体にとって有害なアセトアルデヒドになりますが、その後に無害な酢酸と水などに分解されて体外に排出されます。
しかし、アルコールの分解がうまくいかずアセトアルデヒドのまま体内に残ってしまうと、頭痛や吐き気や血管拡張といった身体に良くない状態になります。
そもそも日本人はアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の2型(ALDH2)の活性が弱い人がいて、お酒が弱いと言われている方の多くはこのアセトアルデヒド脱水素酵素2型(ALDH2)が全くない、または働きが弱い状態です。
しかし、普段はお酒を飲んでも二日酔いにならない方が、飲み過ぎてしまったり、体調が悪かったりしてアセトアルデヒドの分解がうまくいかず、二日酔いになってしまうことがあります。
また、若い頃は平気だったのに、年をとって頻繫に二日酔いになるようになったという方もいます。
なってしまった二日酔いを改善するにはどのような方法がおススメなのでしょうか?
二日酔いになってしまった時の対処法
お酒を前の晩にたくさん飲んで、二日酔いになって目が覚めました。この場合にやっていただくことがいくつかあります。
まずはお酒を飲んで身体が脱水状態になっているので水分を取ってください。これは非常に効果的な方法です。
そして、この水分もただの水ではなく電解質が入ったものが好ましいです。
非常に効果があると言われているのは、大塚製薬が出しているポカリスエットに似たもので「OS1」」 という飲み物があり、ドラックストアでも購入できます。これは熱中症対策や効果的な水分補給に良い飲料ですが、二日酔いの症状にも非常に効果があると言われています。要は、脱水を速やかに電解質とともに補給するというのに非常に優れていると思います。
血糖値を改善
次に体内で分解しきれずに残ってしまったアルコールとアセトアルデヒドの代謝を早めるという意味では、二日酔いの朝は、通常よりも少し血糖値が下がっていることが多いため、糖質を少し含んでいるものを飲んでいただくと非常に良いです。ただ大量に糖質を摂るというよりは少しだけ糖質を含んでいるものがおススメです。
血糖値を上げることで肝臓内のミトコンドリアの代謝が促進され体内に残ってしまったアルコール及び、アセトアルデヒドの代謝が期待できます。
二日酔い防止に食べた方が良い物
そもそも何も食べないでお酒を飲むということは最悪だと言っていいでしょう。
それは体内でアルコールを代謝してアセトアルデヒドを分解するためにはグルコースいわゆる血糖値が必要です。きちんと食べ物を食べてお酒を飲むということが二日酔い対策としては一番良いと考えてください。
そして、何を食べればいいか?ということについてです。
色々な議論がありますが、基本的にミトコンドリア内でのアルコール代謝を促進する食べ物、つまりタンパク質や脂質です。ですからタンパク質と脂質が両方取れるものとして肉系のものを食べていただくことが二日酔い防止につながると思います。
最後に
二日酔いになってしまった場合には、とにかく水分を補給し肝臓内のミトコンドリアを活性化して体内に残ってしまったアルコールやアセトアルデヒドの代謝を促進させることが大切です。
お酒が好きな方は、二日酔いの状態の時には「もうしばらくお酒は飲みたくない。」と思いはしても二日酔いが治った途端に、また飲み過ぎて二日酔いになるという負のループに陥ったりします。そうならないためにも二日酔いにならない飲み方に切り替えたり、二日酔い対策をしてからお酒を飲む習慣をつけることが大切です。