年齢を重ねた場合のアルコールとの接し方について

2019.11.28

 

若いころから頻繁にお酒を飲んでいる方が、以前よりも酔いやすくなったり、次の日にアルコールが残ることが多くなったりして「あれ?こんなはずじゃなかったのに…」と思うことがあります。

 

 

今回は注意するべきアルコールとの接し方についてのお話です。

 

 

年齢とアルコール

 

20代の若い時にはアルコールがたくさん飲めたのに、40代50代になると、だんだん飲めなくなるという現象、実はこれは非常に当たり前のことなのです。

 

20代は、身体のベースの酸化ストレス、つまり身体のサビが非常に低い状態です。

 

ですから身体をサビさせる原因になるアセトアルデヒドの元であるアルコールを飲んでも、それを消去できる能力が強かったと考えてください。

 

ところが年齢を重ね、30代以上になってくると、身体のサビがどんどん体内で増えていきます。これが、酸化ストレスが上がってくる状態です。

 

そこに20代と同じアルコールを入れると、これは身体のサビを消去する力よりも身体をサビさせる力の方が勝ってしまうわけです。

 

ですから今までは、翌日にお酒が残らなかったのに、同じ量飲んでいても、次の日に身体が辛く重たく感じるなど、色々なことが起こるのです。

 

基本的に20歳の時に飲めたアルコールの量は当然ながら40代、50代60代になっていくと、8割になり、7割になり、そして6割になりと徐々に飲めるアルコールの量は減っていく考えてください。アルコールを飲む量は20歳の時と同じ量というのは、60歳の人にはナンセンスということになります

運動でもそうですよね。20歳の時に100Mを13秒台で走れたから、60代でも同じスピードで走れるか?ということはまず考えられません。ということはその年齢に合った身体の使い方、その年齢に合ったアルコールとの付き合い方、というのはあると考えてください。

 

 

アルコールと薬

 

「薬を飲む際はアルコールを飲むのを止めてください」という注意書きがあります。

薬の服用中にアルコールがよくないというのは、薬の成分によってはアルコールと混ざることによって、効果が変わってしまうという性質の薬があるからです。また効果が無くなってしまったり、反対に効果が上がってしまったりというものもあります。

 

基本的にはお薬(医薬品)を飲んでいる時には、アルコールは飲まないようにしましょう。アルコールを飲むと悪くなる病気がありますので、その様な病気の薬を飲んでおられる時には、できるだけ、アルコールは控えるようにしてください。

 

 

アルコールとスポーツ

 

運動施設やプールなどではアルコールはほぼ禁止のところが多いと思います。

 

スポーツ前、スポーツ中またはスポーツ直後のアルコールは注意してください。なぜならアルコールを飲むとまず血管が拡張します。そうすると血液の循環が悪くなります。

 

これはスポーツにとってはマイナスのことしか起こりません。血液の流れが悪くなるので、身体の動きも悪くなるのです。

 

さらにアルコールを一定以上飲むと、脳がアルコールの麻酔作用を受けて、酩酊状態になり、身体がちゃんとした動きができなくなるのです。これは、スポーツに関していえば、非常に危険なことです。

 

アルコールを飲んでいると、きちんとした判断ができない、身体の動きが悪いという状態になります。そうすると例えばジョギング時、普通なら簡単に避けられるような車が来た時も避けられなくなってしまいます。これは、交通事故につながります。

このようなリスクもありますのでスポーツの前は絶対に飲まない、これが一番いいと思います。

 

またスポーツの後や、運動して血圧が上がっている時、大量な汗をかいているような状況でビールを飲んでしまうと、身体の代謝が変わります。

 

ですから呼吸や心臓血圧などが落ち着いてから、スポーツした直後ではなく、少し時間を置いてからアルコールを飲むようにすることをおすすめします。

 

 

最後に

 

アルコールは好きな方には楽しい時間をもたらし気持ちもリラックスできるものです。しかしちょっと付き合い方を誤ると、危ない状況になってしまいます。

 

長く健康にお酒を飲むためには年齢や状況にあったお酒との付き合い方が必要になります。

特にお酒を飲み始めてみたら今日はいつもより酔いやすいとか、体調がおかしいな、と思ったらすぐにお酒を飲むのを止めていただくことをおすすめします。

 

無理して飲んだり、大量に飲むことは健康を害することにつながりますので、くれぐれも注意してください。