セカンドオピニオンとは?受ける目的と選び方について
2020.01.24
最近は新聞や雑誌やインターネットで豊富な情報が手に入ります。例えば病気の治療法や症状、進行具合などは調べればある程度の情報が得られますし、治療をしてもらう医師や病院についても様々な情報を得ることができます。
しかし、自分が病気にかかった時に、どこの病院にかかればよいのか?どんな医師に診てもらうことが最適なのか?情報が多いがゆえに迷ってしまいます。今回は、セカンドオピニオンについてのお話です。
雑誌でも特集が組まれるほど、医師や病院の選び方は皆さん興味のある話題ではありますが、これは非常に難しいものです。
なぜなら同じ病気でも症状は100人いれば100通り違いますし、個人の気持ちだけでなく家族などの気持ちも考えなければなりません。また病気の治療が目的ではありますが、やはり信頼関係が築けて不安がない状態で治療にあたりたいと思うのも当然のことです。
現在、国や地方自治体でも、安心して医療機関にかかれるようにサポートしています。病院だけではなく、地域の福祉課などにいけば相談にのってもらえることもあるでしょう。
セカンドオピニオンとは
セカンドオピニオンとは、一般的には現在診てもらっている医師とは別の医療機関の医師に、現在の病気に対しての治療法や治療方針の意見を聞くものです。
実際に治療にあたる主治医からの意見を「ファーストオピニオン」そして別の医師の意見をきくことが「セカンドオピニオン」です。
セカンドオピニオンは患者が別の医師からの意見を聞くことで、自身の病気に対してきちんと理解し、納得、安心して治療にあたれるようになるためのものです。保険診療外になることが多く自費での診療になります。セカンドオピニオンを受けたい場合は、現在かかっている病院の窓口や主治医の先生、もしくは自治体などでも相談にのってくれます。
主治医の先生に別の医者の意見を聞きたいと思っていることを言い出しにくいと思う方もいますが、本人に迷いがあったり、悩んだまま治療を進めるよりは、患者さん自身が今後納得、安心して治療にあたってもらうことの方が重要です。
主治医の先生に言わずにセカンドオピニオンを受けることによって、病気の情報がきちんと伝わらなかったり、現在の信頼関係が崩れてしまうことがありますので、セカンドオピニオンを考える場合は主治医の先生にも相談することをおすすめします。
またセカンドオピニオンを受ける時期については、治療方法や治療方針を決める前がより良いと思います。この治療方法でいいのか?と不安に思いながら治療を受けるよりは、納得した上で安心して治療を受けられます。
治療成績
セカンドオピニオンを受ける際には、特に東京都であればたくさん病院がありますし、最近は、病院のランキング以外に病気の治療成績を紹介している雑誌や書籍もあります。
例えばがんの場合、がんの治療成績というものが公表されていますから、セカンドオピニオンを受ける病院を選ぶ際には、その治療成績の良い病院を選ぶのも一つの方法です。
しかし地方に行きますと病院が限られます。そのため、必ずしもセカンドオピニオンを希望される方全員が、良いセカンドオピニオンを受けることができるか?というとそうでない場合もあるかもしれません。
しかし選択肢があるのであれば、疾患別に治療成績を公表している病院を選んでください。胃がんなら胃がん、子宮がんといった女性器のがんであれば、女性器のがん治療の数値を公表しており、それに対していい成績を出している病院を選んでください。
がんといっても部位や種類によって症例も異なりますし、結果の出る治療方法も異なります。ですから症例別に治療成績を確認することが大切です。
そして自分で受診したい病院を見つけた場合には、「この病院で受診したい」と、主治医の先生に紹介状を書いてもらって受診するという方法をおすすめします。
最後に
病気の治療の際には自身が納得、安心して治療に臨むことが最も大切なことです。「これでいいだろうか?」「このままで治るのか?」「他の治療もあるのではないか?」といった不安や悩みを抱えたまま治療を受けるのは、やはり望ましいことではありません。
不安や悩みが少しでも解消され、安心して治療に臨むためにセカンドオピニオンを受けるのであれば、治療成績を元に自分に合う病院や先生を探し、主治医の先生に紹介状をもらうことが良いセカンドオピニオンを受けることにつながるでしょう。
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